二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【inzm】殺人鬼少女 目次新しく変えました ( No.73 )
- 日時: 2012/06/09 14:37
- 名前: 音愛羽 (ID: bJXJ0uEo)
- 参照: 人とは欲の塊、嘘の塊
第二章 プロローグ
「お母様、私…」
「わかってますよ。制服でしょう?」
微笑み、自分のために制服を探している母をみて少女琉美音はため息をついた。
全然わかっていない。自分が言いたかったのは…。
ほら、と言って手渡されたのは金持ちが通う学校として有名である雷門中学校の制服。
青色のリボンに薄茶色のブレザー。その胸ポケットには雷門中のマーク。
ブレザーの下には白色ブラウス。
スカートは黒でチェック柄、靴下は紺色。
靴は茶色でそろえてある。
そこに通っているのは皆金持ちで、−財閥とつく人たちばかり。
総理大臣令嬢なども通っているとか。
その中に自分が入れるのかも不安だったが、それよりもこれよりもまず同年代の人とこれから“毎日”会わなければならない。
それがいやだったのだ。
彼女は、母から制服を受け取ると自分の部屋へ行った。
さっきまで来ていた服を脱ぎ、制服を試着してみる。
大きな鏡の前でいくつかポーズをとってみた。
二つにくくられた淡いピンク色の髪が肩にかかっている。
サラサラで細く、ふわりとしたその髪は彼女の雰囲気をとてもよくした。
大きくてパッチリした薄紫色の目は宝石のよう。
小さな唇はきれいな形に整っている。
顔立ちの美しいこの少女は鏡に映った自分の姿を見て思い出すことはただ一つ。
「…お姉ちゃん」
亡くなった姉のことだった。
自分は姉ににていると、どことなく感じていたが最近はそれが余計にそう思えて仕方ない。
…きっと自分が姉のとそと近づいてきているからだろう。
雷門の制服は彼女にとてもよく似合った。
天使のようなその少女はそっと制服を脱ぐと元の服に着替え直した。
丁寧に制服をたたみ、ベットのわきへ置く。
そして部屋の電気を消した。
窓からは夕方らしい明るいオレンジの光が彼女の部屋に差し込んでいた。
それは彼女の容姿同様美しく、優雅だった。
「明日…明日から始まるのね、学校生活。」
広々とした長い廊下に細々としたソプラノの声が響き渡った。