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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第1話① ( No.443 )
日時: 2012/11/06 10:23
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■相対する者①

鹿目まどかは学校の帰り、

「やっと来たな。待っていた」

と見知らぬ少年に突然声をかけられた。

「えっと……」

今日は一人でフォローを入れてくれる者は居ない。

こういった状況に慣れていないまどかはどうしていいのかわからなかった。

「別にどうこうするつもりもないし、特別キミが何かを気にする必要も無い」

「えーーーっと」

大体この子は何なのだろうか。

見た目はまどかと同じくらいのどこにでも居そうな少年だ。

だがどこにでも居そうな少年が、ただの少年に見えないのは鋭い眼光と独特な喋り方のせいだ。

まどかはとりあえず誰なのかを訪ねようと思った。

「今、私が誰なのか———そう問おうとしただろ?それは意味の無いことだよ」

そうまるで心を読まれたかのように言われてしまった。

「その、そう言われても、何が何だかわからないし……。だからまずは名前くらい知っておいた方がいいかなって思うんだけど」

「私はキミが鹿目まどかだと知っている。それに私には名など無い」

「無いって……そんな」

「そんなに気になるなら好きに呼べばいい」

そこでまた会話は止まってしまった。

まどかはここから一刻も早く離れたいと思うのだが、この少年の目がそれを許してくれないのだ。