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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第1話③ ( No.445 )
日時: 2012/11/06 10:25
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■相対する者③

「力があるのになぜ使わないんだ?その力があればどんな敵にだって打ち勝てるだろ?」

「それは……」

才能がある。

そう前にキュゥべぇに言われたことがある。

しかしそれがいまいち実感が無いこともあるし、自分なんかが果たして皆と肩を並べて戦えるのかという不安もあった。

皆はそんなことを考える必要は無いと言ってくれる。

だが最早そのような悠長なことを言っている場合ではないと、さすがのまどかも思うのだ。

「どっちがいいのかな……」

「悩む必要などないだろ。せっかくある力を無駄にする意味などない」

「でも……」

突然、辺りがざわついたような気がした。

「あっ!」

周りの景色が一変し、歪んだ世界と変わった。

そしてハロウィンに出て来そうなカボチャのお化けが姿を現した。

「こ、こんなときにっ」

まどか一人でどうこうできる相手ではない。

このままでは二人ともやられてしまう。

「やれやれ、やっと出たか」

慌てるまどかに対し、少年はいたって平然としていた。

少年は魔女に向けて手を差し出し、その手から漆黒の弓を出現させた。

そしてもう片方の手で弓を引く動作をとると、その動作の軌道上に稲妻を纏った漆黒の矢が出現した。