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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第3話 ( No.457 )
日時: 2012/11/08 10:49
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■捜し求める者③

鹿目まどかと美樹さやかが学校の校門を抜けたところで見かけたのは思いもよらない人物たちだった。

「ねぇ、まどか。あれって……」

さやかが指を差した先にいるのは、千歳ゆまと綾女千里だった。

「あんたたち、こんな所で何してるの?」

「あ、さやかっ!」

ゆまと千里の二人は少し慌てた様子でさやかたちに近づいてきた。

「どうかしたの?」

まどかがそう聞くと、

「何にも無かったらこないわよ」

と千里は怪訝そうな表情で答えた。

「そうなの!キョーコが昨日から帰ってこないの!」

「杏子ちゃんが?」

まどかとさやかは顔を合わせて首を傾げた。

「杏子が帰らないのなんていつものことじゃない」

あちこちを走り回っては魔女退治をする杏子は、家を空けることも普通にあった。

だからさやかはいつもの事だと軽い返事を返した。

だがゆまは首を振ってそれを否定した。

「そうだけど、今回は変なの!帰れないときはちゃんと連絡くれるんだよ。今回はそれが無かったの……」

「杏子もたまに連絡出来ないときもあるでしょ?そんなに気にしなくても———」

さやかそう言いかけたところで、千里がワザとらしく大きなため息をついた。

「大したことじゃなきゃ、ゆまだってこんなに心配しないって」

「どーゆうことよ?」

さすがにさやかも只事ではないという気が芽生えてきた。

隣のまどかの表情も強張っている。

「ちょっとこれ見てよ」

千里は自分の目の前にA4サイズノートくらいの地図を展開した。

そのノートにはただ日本地図が描かれているだけだった。

「ちーの千里眼は一度見た相手の魔力を記録して追うことが出来る。どこに居てもね。で……今は、佐倉杏子の居場所を示すように設定してるの」

「でも何にも映ってないじゃない?」

「そういうことよ」

「へ?」

さやかは意味がわからず、首を傾げた。

対して気がついたまどかは、その意味を恐る恐る口にした。