二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第4話 ( No.461 )
日時: 2012/11/09 09:41
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■絶望の影①

さやかと別れたまどかはほむらとの待ち合わせ場所に向かっていた。

夕方6時をまわり、帰宅する者達が街には溢れかえっていた。

途中、信号が赤になってしまったため、まどかは足を止めて青になるのを待った。

(この中にも魔法少女がいるのかな?)

何となくそう思い、辺りを見渡した。

だが当然のことながら、傍目では魔法少女かどうかなどわかるはずも無く、眼に映るのは普通と思わしき人ばかりだ。

(普通……。その普通っていう幸せを護るために皆戦ってるんだよね。きっと今回も———)

杏子の失踪。

きっと何かが起きているのだろう。

その何かは恐らくまどかが関わっており、またまどかを巡った戦いとなる。

(何で……私なのかな……)

『才能』があるというだけで何も出来ない自分がなぜこうも狙われるのか。

そしてそのせいでなぜ皆が傷つかなければならないのか。

考えれば考えるほど胸が締め付けられた。

(今のままじゃ駄目だよ……ゆかりさん)

かつてこのままで良いと言ってくれた叶ゆかり。

当時、その言葉に凄く勇気付けられた。

その時、そしてワルプルギスの夜を倒した時まではそれで良かったと思っていた。

しかし今は状況が違う。

まどかが中心として事件は起きている。

見ているだけ———今やそれでは駄目なのだ。