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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第6話 ( No.470 )
日時: 2012/11/12 10:21
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■もう何も恐くない①

巴マミは携帯電話をしまうととりあえず一息ついた。

(まさか佐倉さんが……。何か起きるんじゃないかとは思ってたけど……)

杏子は仲間内でも群を抜いて強い魔法少女だ。

実力も精神力も。

それゆえに杏子なら一人でも大丈夫だろうという過信があった。

蒼井彰との一件以降、不穏な気配がこの街には漂っていた。

その時点でその過信を捨て、みんなでもう少し連携を持つべきだった。

一番年長で、魔法少女としての経験も長い自分がそういったところに気を回してやらなければいけなかった。

(今さら後悔しても仕方ないわね。とにかく佐倉さんを探さないと)

マミが魔法少女に変身しようとソウルジェムを取り出したそのときだった。

「!?」

突然、背後で気配を感じた。

とっさに振り向くと走り去っていく人の後姿が見えた。

「そ、そんな!あれって!?」

見覚えのある後姿に動揺しつつも、魔法少女に変身したマミはその人影を追った。

3階建てのアパートの屋上に飛び乗り、辺りを伺う。

と、屋根伝いに走り去っていく人影が前方に見えた。