二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第6話 ( No.478 )
日時: 2012/11/12 10:29
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■もう何も恐くない⑨

「夜科さんは強いのに今みたいに油断していつもピンチになるんですから……」

「アタシは一撃にかけてるんだよ。これだっ!って一撃が入るとついついやった気になっちゃうんだよねぇ」

「それが油断なんですよ。それにいつも思ってたんですけど、技名……かっこ悪いです」

「アタシのが!?かっこいいでしょうよ!?」

マミは首を振って全否定した。

麗夏は口を尖らしてそっぽを向いていじけた。

「マミのはオシャレすぎるって。意味わかんないし」

「オシャレっていうのがカッコいいじゃないですか」

二人は他愛のない会話をしながら魔女結界を出た。

結界を出た先は何もない野原だった。

その野原は少し高い位置にあり、見滝原をある程度一望できた。

「アタシはこの街を守るために、この街のヒーローになるために魔法少女になったんだ。アタシに出来ることは少ないから、せめて大好きなこの街は守りたい」

麗夏はいつも魔女を倒すとまるで呪文を唱えるかのようにこの言葉をつぶやいた。

自分の好きな街を守るヒーロー。

そんな響きも悪くはないと、マミは思った。

そしてこのまま麗夏と街を守るヒーローでいれるのであれば、きっと楽しいだろう。

このままなら———。