二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第6話 ( No.481 )
日時: 2012/11/13 11:24
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■もう何も恐くない⑫

「最後の日からだいぶ年月が過ぎたもんだね。過ぎていった年月の中で、アンタは強くなったのかい?」

麗夏は自分の言ったことを否定するかのように首を横に振った。

「聞くまでもないか。これからそれを確かめるんだしね」

「夜科さん……」

麗夏が話した昔話は、マミにとってかけがえのない思い出だった。

同時に、自らを魔女と言ったこの『夜科麗夏』は紛れもなくマミの知る『夜科麗夏』であること証明していた。

「思い出に浸ることは悪いことじゃあない。でもそれと過去に縛られることはまったく違う。わかるだろ?」

マミはもはや何を言っても無駄なのだと悟った。

それはどうすることも出来ないという訳ではなく、どうするべきかを麗夏が知った上で目の前に立ちはだかっているのだと理解したからだ。

麗夏は昔も、そしても今もマミの背中を押そうとしてくれている。

マミはマスケット銃を一丁出現させた。

戦うという意思を示したのだ。

麗夏はその様子を見て心底うれしそうに微笑んだ。

そして両拳を握り締め、麗夏は構えをとった。