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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第6話 ( No.482 )
日時: 2012/11/13 11:25
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■もう何も恐くない⑬

「手加減はしないからね」

麗夏は地を蹴ると一気にマミに近づいた。

マミは後ろに飛んで間合いをあける。

魔女とはいえ、麗夏は麗夏の姿のままをしている。

すなわちそれは麗夏が昔同様に格闘スタイルであることを示している。

ならば近づかれるのはまずい。

逆に間合いをあけていれば攻撃も届かず、遠距離から攻撃できるマミが優位に立てる。

マミはさらに後方に飛ぶとそこからマスケット銃を放った。

しかし銃弾はいとも簡単に避けられてしまった。

(間合いがあればあるほど、弾道が読まれやすくなってしまうわね。ある程度は近づかないと……)

近接戦闘を得意とし、しかも自らが傷つくことも厭わない特攻スタイルの麗夏は休むことなくマミに迫ってくる。

間合いをあけられたのなら詰める。

麗夏は銃弾が飛んでくることなどお構いなしにそれを実行するのだ。

「おらよっ!!」

「っ!」

マミの頬を麗夏の拳が掠めた。

マミは再び飛んで間合いをあけた。

(速さは夜科さんのほうが上。こっちが狙いを定める前に近づかれてしまうわ)

銃弾をよけるのが困難な位置まで近づいたとしても、狙いを定めているうちに近づかれてしまい、今のように麗夏に攻撃のチャンスを与えてしまう。

優位に立っていたと思っていたが、いつのまにか立場が逆転していた。