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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第8話 ( No.494 )
日時: 2012/11/15 09:56
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■挑戦状③

「かかってくれ……!」

しばらくコール音が鳴り続け、やはり駄目かと諦めかけたその時、相手がコールに応答した。

「まどかちゃん!?」

電話の先の相手は何も言わなかった。

ほんの数秒の沈黙があった後だろうか。

「フフ」と笑う声が聞こえた。

『その声……蒼井彰くんねぇ〜?』

「誰だ、お前?」

出た相手がまどかで無かったことに彰は血の気が引くのを自身で感じた。

既にまどかは敵の手の中にあるということなのだ。

『そうよねぇ〜。初めましてよねぇ。私は九条更紗……アナタたちの敵よぉ』

「九条更紗、だと?」

彰はほむらに視線を送り、知っているか?とサインを送った。

ほむらは心配そうな表情のまま首を横に振った。

彰は同様にキリカにも視線を送って確認したが、キリカも首を横に振った。

「何者だ?まどかちゃんはどうした!!」

『当たり前なことを聞いてくるのねぇ。まぁ〜いいわぁ。鹿目まどかはもちろん……私の手の中よぉ』

「なんだと!?何が目的なんだ!!」

『目的ぃ?そんなものあるわけないじゃなーい。遊んで楽しめればそれでいいのよぉ』

「な、何言ってる……?」

電話先の九条更紗という人間の真意が掴めなかった。

更紗の話し方や言葉にはまるで真実味を感じないのだ。

『まぁ、希望がどうこうとか言っているような人にはわからないわよねぇ』

彰は更紗の遊び感覚にイラつきを覚えた。

一刻も早く、まどかの安否を確認したいというのに、更紗は電話の向こうでケラケラ笑って彰たちを弄んでいるのだ。