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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第12話 ( No.507 )
日時: 2012/11/20 10:19
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■対峙①

さやかはほむらからかかって来た電話の内容に言葉を失った。

「わ、わかった……。一緒に捜す。うん、うん。じゃあね……」

次々と起こる仲間の喪失に、さやかは心が押しつぶされそうになった。

杏子だけではなく、織莉子に、まどかまでも———。

織莉子はすでに亡くなっているところを発見されている。

だが杏子とまどかは今どうなっているかわからない。

最悪の事態が頭をよぎり、身体が震えた。

「さやか、大丈夫か?」

「大丈夫……。うん、大丈夫だから」

震える身体を抑え付けるように、さやかは唇を噛み締めた。

そして一息吐いて少しずつ心を落ち着かせた。

「ねぇ、リン……」

「な、なんだ?」

さやかはリンの手を取り、そして自分の両手でリンの手を包み込んだ。

「お願い、まどかを助けてあげて……」

「でもよ……それじゃあ佐倉杏子はお前一人で捜すことに———」

「わかってるよ。リンの力があれば私一人で捜すよりも早く見つけられる……。でもマズイんでしょ?まどかが捕まると」

「!!」

リンは間接的にだが、まどかを狙っているものがいるとさやかに言っていた。

今までさやかの中では恐らく狙いはまどか、という程度の認識だったのだろう。

だがリンと行動する中で、敵の狙いがまどかであることを確実に悟ったのだ。

「リンもまどかのこと狙ってるって言ってたでしょ?でも、何となくアンタは悪い奴じゃないって思うし、きっと何だかんだ言って助けてくれるって信じてるよ」

「さやか……」

確かに今のリンからすればまどかのことなどどうでも良かった。

今一番気になるのは———。