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Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第13話 ( No.510 )
日時: 2012/11/21 10:13
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■希望の価値観①

更紗がまどかの元に戻ると、壁に背を向けてグッタリしていた。

「あらあら、まだ寝るには早いでしょぉ?」

更紗はまどかの前に立ち、鼻歌交じりに言った。

「……楽しそう、だね」

まどかは俯いたままボソボソっと呟いた。

「えぇ〜とっても楽しいわぁ。これからとっても面白いことが起きるんだものぉぉ」

言葉の途中に笑いを交えながら、更紗はこれから起きるであろう事を想像して恍惚な表情を浮かべた。

「あなたの思い通りになんてならないよ」

「はぁぁ?」

「希望がある限り、わからないっ!!」

まどかはそう言い放ち、顔をあげて更紗を睨み付けた。

けん制するつもりだった。

しかし更紗の浮かべるあまりにも非人間的な表情に逆に気圧されてしまった。

怒っていた。

鬼の形相という例えがあるが、まさにその通りで、元の顔がわからないほどに歪んでいた。

「うぜぇこと言ってんじゃねーよ!このクソチビがぁぁ!!」

更紗は手に持った傘を素早く畳むと、鋭く尖った先端を迷い無くまどかに突き立てた。

「ひぃっ」

まどかは寸でのところでそれを避けた。

まどかの顔のあったところに傘の先が突き刺さっていた。

本気で殺すつもりで突き立ててきたのだ。