二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第15話 ( No.518 )
日時: 2012/11/26 10:40
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■消失の序曲③

「やれやれ……なっちまったか」

リンは頭を片手で掻き毟りながら、ため息をついた。

「アイツとの約束、やぶっちまったな。ま、それもこれも———」

リンは更紗の前に立つと、見上げて笑みを浮かべた。

「お前のせいだな」

「フフフ、そうねぇ。私のせいかもねぇ」

更紗はまるで他人事のようにそう言うと、ゆっくりと手をリンに伸ばした。

リンはすぐさま後ろに飛んで更紗から距離をとった。

「傷つくわぁ。ちょっとスキンシップをとろうとしただけなのにぃ」

「ふん、お前となんか友達ごっこなんかしたくないぜ」

更紗はクスクス笑った。

そして突然魔法である機械を出現させた。

「え、映写機?」

更紗が出現させた物を見て、彰は目を丸くした。

こんな状況でそれはあまりにも不釣合いだ。

「さぁ、さぁ、皆さん!!これから面白いお話を上映しますよぉぉ!」

更紗は手をパンパンと叩いて大声で言った。

皆、訝しげな表情を浮かべて更紗を見つめた。

「フフ、きっと楽しいわよぉ」

更紗が合図を送ると、映写機はひとりでに動き出し、映像を壁に映し出した。

「!!」

その映像を見た者すべて、驚きに絶句した。

そこに映っていた者、それは気絶するさやかだったからだ。