PR
二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第15話 ( No.520 )
- 日時: 2012/11/26 10:42
- 名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)
■消失の序曲⑤
「杏子、ちゃん?嘘、でしょ?」
「嘘かどうかは見てればわかるわよぉお」
更紗がケラケラと笑った。
「ぉまえええ!!!」
リンの放った黒い手が更紗にまっすぐ伸びた。
更紗はそれを避けようとせずに笑いながら待っていた。
黒い手は更紗に到着する前に跡形も無く消えた。
リンの険しい眼差しの先には、更紗の前に立つ彰の姿があった。
「何、邪魔してんだよ……」
「落ち着け。杏子ちゃんが魔女化した原因はコイツにあるのは間違いない。だけどそれをどうにかできる可能性があるのもコイツしか居ないんだ」
「出来るわきゃねーだろ!!お前だって何人もの末路を見てきただろう!?」
「でもさやかちゃんはあそこに居る!!ここでコイツを殺せば、さやかちゃんを救う手も絶たれるかもしれないんだぞ!!」
「ぐっ!!」
リンは壁に拳を打ちつけ、湧き上がる怒りを無理やり押さえ込んだ。
彰はそんなリンの様子を確認すると、振り向いて更紗と対峙した。
「二人を返せ。このままじゃお前だってタダじゃすまないぞ」
彰の脅しに更紗は噴出して笑った。
「ひゃひゃひゃ!!殺せばぁあ?バラバラにしたってぇ、燃やしたってぇ、吊るしたっていいのよぉ」
「なっ!?」
「ふひひ……私はねぇ、勝つつもりでやってるんじゃぁないのぉ。ただ楽しいからやってるだけぇ。つまり私自身、命なんて何とも思ってないのよぉ」
PR