二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第16話 ( No.528 )
日時: 2012/11/30 10:21
名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)

■蒼き姫君と紅き王子のワルツ⑦

「もう、やめてよ……。こんなのおかしいよっ」

映し出された映像を前に、まどかは涙を流して崩れ落ちた。

「さやかちゃんも、杏子ちゃんも仲間なんだよ?なのに二人が戦うなんておかしいよ……」

「まどか……」

涙するまどかを、ほむらは優しく黙って抱きしめた。

まどかはほむらに身を任せ、そのままほむらの腕の中で泣いていた。

彰はそんな二人の様子を見て、先ほどまで呆然としていたほむらが少しでも現実を受け入れて立ち直ってくれたことに安堵感を覚えた。

しかしその安堵感は目の前で不気味な笑い声をあげる更紗によって一瞬でかき消された。

「おま———」

「さらさぁぁ!!」

更紗を問い詰めようと彰が動くより先に、リンが鬼の形相で更紗に掴みかかっていた。

「ふざけやがって!!なんで、なんであいつらなんだ!!」

「幸せそうだったからよ」

「なに!?」

「幸せの絶頂から突き落としたほうが楽しいじゃなぃ」

「このっ!!」

リンは更紗を殴り飛ばした。

更紗は小さくうめき声をあげ、受身を取ることもせずに地面に転がった。

リンはすかさず倒れこんだ更紗の上に馬乗りになり、背後から出現させた黒い塊の先端を尖らせて更紗に狙いを定めた。