PR
二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 第十二章 絶望は死を纏いて狂い踊る 第17話 ( No.540 )
- 日時: 2012/12/12 16:00
- 名前: icsbreakers (ID: WV0XJvB9)
■絶望は死を纏いて狂い踊る⑦
上下は巨大なボール、そして真ん中さらにそれよりも大きなボールという寸胴のような身体。
それはくす玉を3つ自分の周りに回らせてケラケラ笑っていた。
『くす玉の魔女』の上空には雲のような煙が意味不明な形を作っていた。
「『煙の魔女』ってとことかな?こうもまぁ、気味の悪いやつを集めたもんだぜ」
リンはまるで焦る様子も無く、むしろ面倒そうにだらけて言った。
「彰、お前はお姫様たちを守ってろや。こいつら皆、オレが喰らってやるよ!」
そう言ってリンは彰たちのもとを離れていった。
「り、リンさん!?」
慌てて止めようとするまどかを彰が制した。
「大丈夫。アイツは滅茶苦茶強いから」
「で、でも……」
「アイツが心配なのはわかるけど、とりあえず自分たちの心配をしなくちゃね」
彰たちの前を巨大なバネが飛び跳ねながら、地面を砕きながら通り過ぎた。
『バネの魔女』を取り囲むように、漫画で見たことのある布を被せたようなお化けが何匹も浮遊していた。
『バネの魔女』と『お化けの魔女』は彰たちに狙いを定め、動きをそれに向けてきた。
「ま・ど・か・の・こ・とは任せて」
「えっ?それって俺のことはどうでも良いってこと?」
「当然よ」
「うわぁ……傷つくなぁ」
言葉とは裏腹に、ほむらに言われたことに対してまったく傷ついている風ではなかった。
「二人とも仲良いね」
まどかがそう言うと彰は笑顔で、ほむらは眉を吊り上げ、
「そうかな?」
「そんなわけないわ」
と声を揃えて言った。
まどかはこのような状況でありながら、マイペースな二人が心強かった。
そんな二人を見ていると、自然と負ける気がしなかった。
PR