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■第三話②

「ワルプルギスの夜を出現させれば、繰り返された時間が物語るように、きっと鹿目さんは命を落とすことになる。それを避けたかった無慈悲なる悪魔はワルプルギスの夜の出現を阻止した。でも女神を騙すためには、ワルプルギスを倒し、辛かった現実から開放されたという記憶が必要だった」

「だからまどかちゃん達は、倒していないはずのワルプルギスの夜を倒したという記憶が植えつけられていた……」

「この真実が鹿目さん達に知られることになれば、鹿目さんを魔法少女にするという計画が崩れることになる。だから無慈悲なる悪魔はそれを阻止するために、わざわざ実体を持ってまでして監視していた」

本来、偽者の記憶が植え付けられていても誰も気付かないし、気付けない。

現に、記憶を司る魔法少女であるゆかりですら、騙されていたのだから。

しかし願う願いによっては、その偽りに気付く魔法少女も現れるかもしれない。

それを危惧した無慈悲なる悪魔は監視を続け、それに引っかかってしまった美国織莉子は殺害されてしまった。