PR
二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 第十三章 間奏 Ⅱ〜漆黒の死神、紡がれる記憶 第九話 ( No.585 )
- 日時: 2013/12/20 10:25
- 名前: icsbreakers ◆3IAtiToS4. (ID: WV0XJvB9)
■第九話①
大粒の雨が身体を濡らしていた。
「アハハハハッハハ!!」
明奈は血に染まる鎌を片手に雨音をかき消すかの如く大きな声で笑った。
ダンッ!!
「!!」
鎌を持った明奈の右腕が吹き飛んだ。
明奈はゆっくりと腕を吹き飛ばした人物を見つめた。
「あ、あなた……一体何が目的なの?」
ほむらは声を震わせ、今にも泣きそうな声でそう聞いた。
ほむらの視線の先、明奈の足元には動かなくなった佐倉杏子と、美樹さやかが横たわっていた。
「その台詞なら、前にも聞いたよ?」
「ふざけないで!!あなたに皆殺されたのよ!!まどかも!!」
そう叫ぶほむらを、明奈は嘲笑った。
「それも聞いた。でもまぁ……今回も駄目みたいだね」
吹き飛んだ右腕を見ながら、明奈はため息をついた。
「あああああ!!」
ダンッ!!ダンッ!!ダンッ!!ダンッ!!
ほむらがショットガンに込められた弾を無我夢中で明奈に向かって打ちまくった。
弾を撃ち尽くしたときには、明奈の身体は原型を留めておらず、回る力を無くしたコマのように半回転ほどして崩れ落ちた。
「うっ……」
冷静さを取り戻したほむらは、肉塊と化した明奈を見て吐き気を催して視線を逸らした。
「はぁ、はぁ……。どうしてこんなことを……。今まで繰り返して来た時間軸には存在していなかったのに———」
フラフラと立ち上がり、ほむらは自身の盾に触れた。
この時間軸では、もはや目的を果たすことは出来ない。
一抹の不安を抱えながら、ほむらは次のループへと旅立って行った。
PR