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- Re: 第十三章 間奏 Ⅱ〜漆黒の死神、紡がれる記憶 第十話 ( No.587 )
- 日時: 2014/02/27 16:24
- 名前: icsbreakers ◆3IAtiToS4. (ID: WV0XJvB9)
■第十話②
休み時間になると、クラスの女子生徒から質問攻めにあった。
最初は適当に流していたが、次第に鬱陶しくなり、ここから逃げ出すことにした。
「鹿目さん、学校の案内お願いしてもいい?」
「へ?あ、うん!!もちろんだよ」
明奈は人ごみを抜け、まどかと共に教室を出た。
まず教室近くの授業に使う部屋を回り、時間が無いため最後に保健室に行くことになった。
「ほむらちゃんに続いて、また転校生なんて、こんなことあるんだね」
まどかがふとそんなことを言った。
「ほむらちゃんとも凄く仲良くなれたし、蒼井さんとも仲良くなれたら良いな」
「仲良く、ねぇ。あの子はそんな気無さそうだけど……」
まどかと明奈の前に、いつの間にかほむらが立っていた。
「ほむらちゃん?」
「まどか、その子から離れて」
「え?」
ほむらの言葉の意味がわからず、まどかは表情を曇らせたまま立ち尽くしてしまった。
「その子は危ないわ」
「で、でも転校してきたばかりだし……危ないとかそんなことわからないし———」
明奈は二人のやり取りを見て、
「クククク」
と、意地悪い笑い声を上げた。
「暁美さん、あなた何度目?」
「!!?」
ほむらは明奈の言葉から、自分が時間跳躍を繰り返していることを知っていると悟り、身体を強張らせた。
「ループしてきた時間の中で、私と会った?んー、でもそんな感じじゃ、ないよね」
「あ、あなた何者?」
明奈はまどかの横を抜け、ほむらと対峙した。
「いっつもそればかりだね。世界は違えど、その人自身は変わらないのかもね」
「何を言っているの?もしかしてあなたも私と同じ……?」
「ククク。それ聞いてどーするの?だって結局……皆死んじゃうんだし」
「死って……!!どういうことなの!?」
「言葉の通り。私は何度もあなたに殺されたけれど、同じくらいあなたを殺してやったよ!!」
「っ!!」
ほむらは後ろに飛んで人に見られることなど構わずに魔法少女に変身した。
そして銃を構え、引き金に指をかけた———が、それ以上ほむらは何も出来なかった。
「ほ、ほむら、ちゃん」
まどかの首に大鎌が向けられており、いつでも首を刎ねられる状態になっていた。
「暁美さんが一発撃つまでに、鹿目さんの首を刎ねる自信あるよ?」
「や、やめて……。まどかには手を出さないで」
ほむらは銃を下ろし、手から銃を消した。
「安心してよ。まだこんな所じゃ殺さない」
明奈は大鎌を消して二人に背を向けた。
「こんな所じゃね。どうせ嫌でも殺しあうんだから」