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＜作者＞
　今回は“謎の乙女”ことサンディ目線です。



結論、天の箱舟は天使を乗せても動きませんでした。
ちぇ、天使を載せれば動き出すって思ったのになぁ。
なんでだろ……

『あ! あんたあの時、天使のくせに星のオーラが見えてなかったよネ?
それってやばくネ?　きっとそのせいなんですけど!』

アタシがそう言うと、目の前の元・天使は落ち込んだらしい。
「そっか……」
金ぴかは好き。いつか天の箱舟を、きらきらピンクのラインストーンをならべてアタシ色に染めたいと思うホド。
だけど、辛気臭いのは嫌いだ。気が滅入ってしまう。

よし、話を逸らそう。

『あーもー、大体なんで神様は助けてくんないのぉー?』
自分で呟いた事に、はっとする。
『そうよ、なんでこんなことになってるのに助けてくれないワケ?』
おかしんですケド……もしかして、見つけられない!?

『ナイン、アタシらも道が通じたっていうセントシュタインに向かうわヨ』
すると、へ、と間抜けな声を出された。
そんなアホらしい声、せっかくの整った顔（本人は気づいてないみたいだケド）もダイナシ。
ショウガナイ、と口を開く。

『いっぱい人助けをして星のオーラを出せば、それが目印で神様に見つけてもらえるハズよ』

ああ、なるほど、とナインは頷く。


『んじゃ、方針も決まった事だし、さあ、いくヨーー!!』


第１章、終わり。