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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【ドラゴンクエストⅨ】スライムと元天使の冒険! ( No.3 )
- 日時: 2012/05/24 18:33
- 名前: 怡執 ◆i0yxwOSY66 (ID: Styhyys8)
スラリンには“ステルス”という特技があった。
これは、気を消して相手に見えないようにする技である。
それを使ってウォルロ村に侵入する。
村の方角に落ちて行った天使を確認するためであった。
「滝壺に人が落ちたぞ……」
風に乗って、そんな声が聞こえる。
スラリンは、はやる気持ちを抑えて滝壺に向かう。
滝壺の中で倒れる人を見た。
頭から落ちたのだろうか。出血が酷く、彼のボサボサの茶髪を黒く染めていた。
背にあるはずの翼なんてどこにもなくて、
頭上にあるはずの輪っかもどんなに目をこらしても見えなかった。
「こいつ、もう死んでいるんじゃないか? こんなに頭から血ぃ流してるし」
金髪頭の男——確か、村長の息子のニード、という人間だったか——の言葉に、
スラリンは目を見開く。
死んでる?
いやだ、そんなの。
まだぼくは、この天使さんにお礼を言っていない。
——ぱぁん!
ニードが殴り倒される。彼は
「……っ、何すんだよ、リッカ」
と横面を張った少女の名を呼ぶ。
そういえば、魔物たちがニードはリッカに恋をしているようだ、
という噂話をしていた気がする。
「生きているか死んでいるかなんて、まだ分からないじゃない。
そんな簡単に言わないでよ」
彼女は、生死にかかわる事で何かトラウマでもあるのだろうか。
可愛い、とよく言われるであろう顔を歪ませている。
ニードの方にも心当たりがあるのか、「……ごめん」と謝った。
「でも、そいつ、どうするんだよ?」
彼の問いに、リッカは
「勿論、うちで預かるわ。傷の手当とか、色々やらなきゃいけないこともあるもの」
至極当然のように答えた。
<作者>
リッカのキャラが迷子……orz
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