二次創作小説(映像)※倉庫ログ

からくり卍ばーすと ( No.27 )
日時: 2012/06/23 23:07
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)

一番最初の、冥瑚、戒兎、魅玖琉、リリアのお話です。
話の中でシリアスな人達も、私と同じく日常では馬鹿やっててくれたらなあ……と思って書きました。




 冥瑚の命は、まさに風前の灯火だった。
 裏組織の元とも言ってもいい、会長の孫娘として産まれた冥瑚は、産まれたときから身体が弱く、病気で寝込むこともしばしばだった。
 大人達は考えた。
 そして、善と悪、両方の組織の子供達を集め、冥瑚に会わせることにした。
 特に相性が悪くさえなければ、冥瑚の友になる子供達だ。
 集められたのは実に数名。
 しかもそのうちの何人かは、会長の孫である冥瑚を羨んでいたので、友の候補の中から外された。
 そういう者達はいつ寝返るか分からないからだ。
 残った者はたった三人。
 戒兎、魅玖琉、そしてリリア。
 戒兎は冥瑚とは同い年、魅玖琉はひとつ年下。
 そしてリリアは冥瑚とはかなり年が離れていたが、彼女らにとって、とても良い姉になった。
 リリアが亡くなったのは、彼女らがまだ中学生の時だったが、リリアの子供達を、冥瑚は必死に護ろうとし、面倒を見ることを申し出たのも冥瑚だった。

 そして、彼女が高校生の時。
「冥ちゃん、俺は、冥ちゃんのことが好きなんだ」
「……はい?何言ってるの?戒兎。熱でも出た?」
「いや、そうじゃなくて……。」
 どうやら冥瑚は戒兎の告白を冗談だと思っているようだ。
「冥瑚さん、戒兎さん、どうしたんですか?帰りますよ?」
「魅玖琉」
 どうやら告白はここまででお預けのようだ。
「冥瑚さんはこの後どうするんですか?」
「んー、稟祢ちゃん達の所行ってくる。二人は?」
「私は、ちょっと用があるので…」
「俺は帰る」
「なーによ、戒兎」
 むくれたようにそっぽを向く戒兎を見て、冥瑚は少しだけいつもと違う戒兎を感じ取ったのだろうが、それ以上追求しなかった。
 その冥瑚と戒兎を、魅玖琉が眼鏡の向こう側から見ていた。
 そして、その後あの事件が起こるのである。
 桃色の人物を、冥瑚は見つけることは出来なかった。

「…あのとき、アレを受け入れて貰ってたら、今頃はどうなってたろうなァ…」
「何の話ですか?戒兎さん」
「蓮」
 昔は小さな子供だった蓮夜が、今は自分の横に立っている。
 それが、不思議で可笑しかった。
「いやあ、ちょっと昔のこと思い出してな。懐かしいなぁ。俺、高校の時冥瑚に告白したんだよ」
「ええっ!?そうなんですか!?ちょっと詳しく聞かせて下さいよ!」
「勇気振り絞って告白したんだけどなあ、冗談だと思われちまった」
「まあ、冥瑚さん鈍いところありますからねえ…」
「君たち」
 冥瑚だった。
「何の話をしてるのかなぁ〜?」
「冥瑚ッ!?」
「だぁ〜れが鈍いって?蓮クン?」
「いやぁ〜なぁ〜んでもないっすよぉ〜?ただ、ちょっと戒兎さんが昔の武勇伝語ってきたんでぇ〜」
「戒兎!」
「俺はナンも言ってねぇッ!」
 騒がしく言い合う三人を、今度は桃色の瞳が見つめていた。





三人の高校の制服は
戒兎→ガクラン
冥瑚・魅玖琉→黒セーラー。スカーフは赤。
これだけは譲れません(`・ω・´)