二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】短編集【リク受付中】豪炎寺短編更新 ( No.12 )
日時: 2012/06/06 20:10
名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
参照: 執筆BGM:CHERRYBLOSSOM「CYCLE」

『問:まったくこの思いが伝わらないのですがどうすればいいですか。 答え:とにかくツッコみましょうそして夫婦漫才をすれば良いと思う』

 さて、困った。えぇ、本当に困りましたとも。
 思えばここ数日。私はずっとボケに対してツッコミをしていた気がする。それも、好きな人相手に。
 普通、好きな人相手にするのはツッコミじゃなくてアプローチだよね? なのに、どうしてツッコマなくちゃいけないんだ。あり得ない。
 というか、あいつがいけないんだ。ツッコミを必要とするボケをかますから。

「よし、決めた。今日は絶対にツッコマないぞ」
「それは無理だと思うよ」
「のわっ!?」

 初っぱなから出鼻くじかれた!! しかも意気込みをかけていた当の本人に!!
 
「だって、僕はボケるから」
「それ自分で言うこと!? なんでボケ宣告をツッコみ担当の私がされなくちゃいけないのよ!!」
「新しい漫才のやり方だね」
「漫才じゃないし!!」

 突如ぎゃんぎゃん騒ぎ始めた私たちを、イプシロンのみんなは「またか……」と言いたそうな目で見つめる。な、なんか嫌だなぁ、その視線は。
 このボケ担当兼私の好きな人(あれ、可笑しくないかこれ)基山ヒロトは、ザ・ジェネシスのキャプテンで、私はイプシロンのマスターランクマネージャーだ。私の方が一応ランクが上なのだが、この男はそんなこと気にせずずかずかと来る。ほんと、なんなんだこの人。ついでにこの人が好きな私はなんなんだ。

「ねぇヒロト。イプシロンは今休憩だけど、ジェネシスの方は大丈夫なの?」
「…………」
「いや、なんでそんなに笑顔なの? 聞いちゃいけないことだったの?」
「カナデ……。世界にはね、知ってはいけないこともあるんだよ」
「それがこれだっていうのならば世界は無駄なことで溢れてるね!」

 やけに真剣な顔で言うから何かと思った。
 って、そうじゃない。そうじゃないぞ、私。さすがにこれは好きな人とする会話ではないだろう。先日、ウルヒダちゃんに相談したことが頭によぎる。

『ウルヒダちゃん……。どうしよう』
『どうもこうもないだろう。伝えられないのだから進展するもあるか』
『だ、だって……。いざ伝えようとすると、恥ずかしくて』
『だったら私に乗り換えればいい。そうだろう?』

 ……ダメだ、ウルヒダちゃんに相談してもなんの意味もなかった。やけに宝塚ちっくな流し目でそう言われ、私は思わず飲んでいたお茶を吹き出しただけだった。

「……はぁ」
「あれ、溜息なんてどうしたの。らしくない」
「別に……」
「ふうん……。さては、僕以外のこと考えてた? 妬けるなぁ」

 その台詞って、普通付き合っている人どうしが言う台詞じゃないか? というか、その考えている相手が女子の場合、それって適用されるのかな。

「ま、まぁその通りだけど」

 そう伝えると、少しぴくりと反応した。……気がした。

「ふうん。……ひどいっ、僕という者がありながらっ!!」
「え、そっちですか。まさかのそっち路線ですか」
「この浮気もの!!」
「その相手がウルヒダちゃんだったら浮気というのかな」
「え、そっちですか。まさかのそっち路線ですか」
「うっわ自分が言った台詞を相手に言われるとむかつく!」
「大丈夫だよ。僕はそんなカナデのこと、ちゃんと受け止めるから」
「結構です!!」

 むしろ、この気持ちを受け止めて欲しいな……なんて。
 そんな馬鹿げたことを思っていると、ふいに笛が鳴った。どうやら休憩時間が終わるらしい。
 私はヒロトにじゃね、声をかけると、ヒロトは私の背中に向かって言った。

「それで? 誰のこと考えてるわけ?」

 きた。本当はウルヒダちゃんと打ち合わせして、どんなタイミングで言えば良いのか考えた。
 そして、一番手っ取り早くて、一番恥ずかしくないチャンス。



「私が考えるのなんて、ヒロト意外にいるわけないでしょ!!」



 思わず目が点になっているヒロトに、私はさらに叫ぶ。



「ヒロトのコトが好きだよ!! もちろん、相方じゃなくてさ!!」



 後ろから何か言いたそうな声が聞こえたけど、とりあえず……。


【点数は100点で良いんじゃないっすか?】


————————————————————————————————


本当にスミマセンでした。
とにかく、ギャグ甘を目指したのですが……。少々腑に落ちないですよねぇ。

言い逃げを一つのテーマにしてみたのですが、いかがでしょうか?
神丙様、またのリクエストお待ちしております!