二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 暗い森のサーカス ( No.113 )
- 日時: 2012/07/29 19:55
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
はるくさん、来て下さって有り難うございます!
そんな恐縮なさらないで下さい!
私の方が恐縮しなきゃいけないのに…。
なんかもう最近は友達しか来ないし、コメも全然なくて…。
読んでもらいたいに決まってるじゃないですか!!←少しは自重しろ
リクも年中無休で募集中です!
鏡音良いですよね!
レンきゅんまじ天使(((同い年のくせに何言ってんのこいつ
落書きも見てみると鏡音ばっかりwww
ミクさんかなり少ないです
CDも滅茶苦茶偏ってます
5枚持ってますが普通のオムニバスアルバム一枚しかなくて後は全部オンリーアルバムっていうwww
かなりどーでもいいことを長々と語ってしまってすいません。。。
やっとこさ本編行きます
一緒に来ていた友達の様子がおかしいのです。
恍惚とした眼で、何もない舞台を見つめていました。
そして、いきなり立ち上がると、目的でもあるようにさっさと歩き出したのです。
「あ、ちょっと待って!」
あたしは夢中で後を追いました。
ここに一人で居るのは、やっぱり怖いような気がしたからです。
友達は何の迷いもなく、サーカスの舞台裏へと入っていきました。
「ここ…入って良いの…?」
問いに対する答えはなく、ただ、子供が地面を踏んでいく音だけが帰ってきます。
やがて、暗い部屋の中に入りました。
そこは、まるで牢のようでした。
鉄格子の壁が並び、その奥で何かが蹲っているのです。
そして、時折聞こえてくるその声は…。
「死にたい…死にたいよ…」
「それは無理だよ」
「僕たちは、ここから出ることは出来ないんだ」
「どうして?こんな風に何かなりたくなかった。望んで生まれてきたわけじゃない。」
「望まれてもいないさ」
「どうして私達は見せ物にならなくちゃいけないの…?」
「苦しい、苦しくて仕方がないよ」
「それでも、このサーカスは続いていくんだ」
永遠に—。
- 暗い森のサーカス ( No.114 )
- 日時: 2012/07/30 08:34
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
参照まさかの700越え!!
感謝感激です!
これからも駄文綴りまくるので宜しくお願いします!!!
歌姫とピエロ、青い獣でした。
牢の中で悲しげにすすり泣いています。
その間にも友達はどんどん奥へと入っていってしまいます。
あたしは慌ててその後を追いました。
ここで、一人にはなりたくなかったからです。
彼女に導かれるまま、サーカスの内部を進んでいきました。
そこには、一際大きく区切られた牢がありました。
その中に、村から姿を消した子供達が大勢居たのです。
あたしが呆気にとられてその場に立ちつくしていると、こつこつという地面を穿つ音が聞こえてきました。
団長がやって来たのです。
「おやおや、まだ子供が残っていたのか…。さあ、おいで…」
団長が彼女を牢の中に入るよう促しました。
彼女は何の抵抗もなく中に入っていきました。
そして、団長はいつから気付いていたのか、あたしの方を見て言いました。
「お客様、もうサーカスはお終いでございます。どうかなされたのですか…?」
あたしは弾かれたように走り出しました。
がむしゃらに、元来た道かも分からない道を必死で走りました。
走って、走って、ようやく村に戻りました。
けれども走った以外にどうやって村に戻ったのか、自分でも分かりませんでした。
疲れ切って自分の部屋の扉を開けると、窓辺に顔の描かれた林檎が置かれていました。
「ひっ…!」
それはどうしようもなく腐敗し、もう少しで崩れ去ろうとしているところでした。
暗い森のサーカスからの贈り物でした。
あたしは怖くなって、カーテンをしっかり閉め、布団の中に潜り込んで震えているだけでした。
次の日、おそるおそるカーテンを捲ると、もうそこには林檎はありませんでした。
—そして、今に至るのです。
行方不明になった子供達は帰ってきませんでした。
あたしは友達を救うことが出来なかったどころか、サーカスに行くのも拒み続けました。
友達を救えなかったことは、後悔しています。
でも、そのことより、暗い森のサーカスそのものがとても恐ろしかったのです。
今でも眼を閉じると、あのサーカスの人々がこちらを見ているのです。
あたしは闇が怖くてたまりません。
少しでも気を抜いてしまえば、あちら側へ連れて行かれそうな気がするのです。
そして、あたしの手を引き、口を揃えてこう言うのです。
『暗い森のサーカスへようこそ—。』
〈〈 終 〉〉