二次創作小説(映像)※倉庫ログ

深海シティアンダーグラウンド ( No.13 )
日時: 2012/06/16 11:02
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)


 此処は深海シティアンダーグラウンド。
「ああ!あなた様だったのですね!」
 は?
「今すぐ私どもといらして下さい!」
 何よ、それ?
 これ、あたしのオリジナルの夢かと思ったけど、違うみたい。
 あたしはその人達に言われるままついていった。暇だし。
「ここに、これを…」
 恭しく差し出されたのは、金色の鍵。
「これを、ここに突っ込めばいいの?」
「はい……」
 あたしが無造作に鍵を突っ込むと、辺りから歓声が上がった。
「有り難うございます。これで、世界は救われました」
 はぁ?
「何せ、当初あなた様の役をやるはずでありました我々の救世主がヘルニアを患ってしまい、急遽、あなた様にお願いいたしました。有り難うございました」
 救世主がヘルニア?
 馬鹿じゃないの。
 あたしは何も言わずにそこから出て行った。
 要するに代役が欲しかっただけでしょ。
 馬鹿みたいなことに付き合わされたあたしの頭に、紺碧の波が奏でるブラムが心地よく響く。
 あたしが世界を救った?冗談言わないでよね。
 訳の分からない宗教団体に付き合う義理なんて、あたしには無いわ。
 ああ、もうすぐあたしの好きなラフレシアが枯れる季節がやってきてしまう。深海にはラフレシアも咲いてるの。すごいでしょ?




最近はボカロ小説ばかりフォルダに増えていって、普通の小説は全く進んでない…。何故だー!!
つかテスト勉強してねぇー!!

深海シティアンダーグラウンド ( No.14 )
日時: 2012/06/16 15:28
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)


「やあ」
 偶然出会った、あたしの好きな人。
 二人、並んで歩く。
 あと少しだけ傍にいさせて。
「あなたのことが、好きなの」
 毒の砂浜。
 毒の所為で此処に生える植物はみんな茶色く枯れてる。
 でも、あたしは気にしない。それが好きだし、今、何よりあたしの好きな人と二人だけ。

 此処は深海シティアンダーグラウンド。
 ノイズまみれのルビーが、赤く輝きながら何かの言葉を言っている。でもノイズまみれで聞こえやしない。
 ナイトメアが通り過ぎて、大きな独り言を落としていった。
 ナイトメアも、深海シティアンダーグラウンドが気に入ったみたい。
 あたしもこの薄汚れた街は大好き。
 訳が分からなくて、変な人達ばっかりで、植物もみんな変で、ちょっとだけ優しい。

 …振られちゃった。

 此処は深海シティアンダーグラウンド。
 煌めくダイオードの星の下で踊る、姫とパラノイド。
 一緒にいるのはパラノイドだけど、お姫様は元気になったみたい。
 始めて出来たお友達がパラノイドなんて、可哀想なお姫様ね。
 姫のポケットからこぼれ落ちたダイア。
 巫山戯て狂ったような格好で拾ってみた。
 何も面白くない。だってこんなもの他にもたくさん落ちてるもの。
 深海シティアンダーグラウンドの海底には、いろんな物が落ちてるのよ。
 大粒の宝石、豪華な装飾品、何に使うか分からない道具、等々。
 ここでは武器の類なんか無意味。
 だって、海水で腐食しちゃうもの。
 彼には振られちゃったけど、まあいいや。
 明日には彼のこともすっかり忘れているだろう。
 これがあたしの深海シティアンダーグラウンドでの日常。
 世界を救うのが日常なのはおかしいって?
 でも、これがあたしの日常なの。
 あーあ。嘘吐きのスキゾフレニア。

                    〈〈 終 〉〉





次は何をupしようか決まりません。
「秘蜜〜黒の誓い〜」
「Bad∞End∞NIght」
は書き終わってるんですが…。
はっ!
三つぐらい書きかけがあった…。