二次創作小説(映像)※倉庫ログ

秋月 ( No.173 )
日時: 2012/08/23 08:14
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

>>美璃夜
ミク祭は頑張らないと駄目です。(`・ω・´)

秋月 Nem feat 神威がくぽ
前から書きたいと思っていたので。
ですが思っていたより(かなり)短い。
とりあえず街で人気の女の子に振られて未練たらたらな男ってことで。
人気の女の子は絶対ルカ姉。



「嗚呼、綺麗だなァ……」
 満月がこの地を煌々と照らし出す、十五夜の夜。
「お前もそう思うだろう?」
 縁側に座り、隣で同じように座っている猫を抱き上げた。
 秋虫が心地よく鳴いている。
 手に触れる猫の毛が柔らかく、気持ち良い。
 暗い闇を映し出す満月はまるで水を湛えた銀盆のようで、思わず手を伸ばしたくなる。
 けれども、僕の伸ばした手は届かずに、君は朝の光の向こうに消えて行く。
 それなら僕は、その向こうの夜で、君を照らそう。
 君の穢れの無い美しい姿が、それで保たれるのなら。

秋月 ( No.174 )
日時: 2012/08/23 23:22
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 星達が燦然と輝く夜。
 その光も掻き消すような、真っ白な月の光。
 美しい物は、この世界には溢れるほどあるけれど、この夜の闇の中には一つだけで良い。
 僕がどれだけ追いかけても、手を伸ばしても、君は朝日の向こう側に行ってしまう。
 それなら僕は、夜の闇の向こう側から、君を照らし出そう。

 いつまでも、いつまでも。
 君のその笑顔が枯れることのないように。
 僕の思いを寄せる人が、ずっと、自分の思うままに進んでいければいいな。
「…俺って、そんなに変な奴か?なあ?」
 膝の上に乗っている猫に思わず問うてみる。
 猫は、小さく「にゃあ」と鳴いて縁側に伸びた。

 銀盆のような月が地上を明るく照らし出す、十五夜の夜。

                            〈〈 終 〉〉