二次創作小説(映像)※倉庫ログ

初音ミク生誕祭】メルト/ryo ( No.179 )
日時: 2012/08/31 09:13
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
参照: http://mb1.net4u.org/bbs/kakiko01/article/id649

はい、とゆーことで
ミクさんお誕生日オメ!
参照にイラスト張りつけておきましたのでどぞ。

はるくさんからのリクエストで「メルト」ですが……。
なんかもう私からしてみれば勝手に溶けろって感じですよw



 朝。
 綺麗な日差しの中、鳥たちが楽しげに囀っている。
 そんな中で目が覚める。
 そして、真っ先に頭の中に思い浮かぶ、君のこと。
 思い切って、昨日、前髪を切った。
 君に、「どうしたの?」って聞かれたくて、そのためだけに。
 失恋とかじゃない。
 ただ単に、あたしの純粋な恋心。

 お気に入りのピンクのスカート。
 髪にはお花の髪飾りをさして出かける。
 今日のあたしは、かわいいのよ!
 必死に自分に言い聞かせて、家を飛び出す。

 ああ、君への、この気持ち。
 溶けてしまいそうなほどに、熱く脈打つ。
 好きだなんて、絶対に言えない……。
 だけど、だけどね。

 君と目を合わすことすら出来ない。
 折角髪も切ったのに。
 恋に恋なんてしないわ。
 できないもの。


 だって
 君のことが
 ……好きなの


 朝の天気予報が、嘘をついた。
 学校の帰り道、土砂降りの雨が降る。
 カバンに入れたままの折り畳み傘。
 うれしくない。
 大きくためいきをついた。
 あたしが何を考えているか、それくらい分かるだろうに。
 そんなとき。
 あたしの横に、君が立つ。
 顔を赤くさせながら。
「しょうがないから入ってやる」
 なんて言ってた。
 今、隣にいる君が素敵な笑顔で笑う。
 あたしの胸の中で、恋に落ちる音がした。

 息がつまりそう。
 こんなに近すぎるキョリ。
 君に触れてる右手が、小さく震える。
 大きく高鳴る胸。
 音が聞こえそうで、ちょっと心配。
 はんぶんこの傘。
 手を伸ばせば君に届いてしまいそうな距離。
 どうしよう……!

 あたしの想いよ届け、君に。

 お願い時間を止めて。
 涙が出そうなの。
 でも嬉しくてたまらない。
 この高揚感、死んでしまうわ!

 ああ、もうすぐ駅に着いてしまう……。
 君とのお別れも近づく。
 もう会えない。
 近くて、遠いの。
 だから。

 手をつないで歩きたい!
 ぎゅっと握られた、あたしの手。
 もうバイバイしなくちゃいけないの?

 今すぐ わたしを抱きしめて!

 ……なんてね。
言いたいけど、決して言えない、秘密の言葉。