二次創作小説(映像)※倉庫ログ

【初音ミク生誕祭】からくりピエロ/40mP ( No.181 )
日時: 2012/09/01 08:23
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 君との待ち合わせは2時間前。
 今、私は此処に独り。
 それが答えでしょ。
 街をゆく人々、空を流れる雲。
 私のことを嘲笑ってた。
 どうしてお前はひとりなんだ?って。
 お前の彼氏はどうした?って。

 それはとても簡単なことで、見つめるにはとても困難なこと。
 認めることで、私はまた前に進めるのに。
 信じられなくて、信じたくなくて。
 私の胸の中で、せめぎ合う気持ち。
 ほら、君の中できっと私は道化師なんでしょ?

 舞台の上で回って、回らされて、回り疲れて。
 息が切れたの。
 そう、これが悲しい僕の末路だ。
 何もできないまま、その場に倒れ込む。
 君に辿り着けないまま。


 僕を乗せて、地球は回る。
 何も知らない顔をしたまま回る。
 1秒だけ呼吸を止めて、何も言えずに立ちすくむ私。
 私の存在意義なんて、こんなものでしょ?

 それは偶然に起きたことで、そして逃れられない運命だった。
 知らないほうが良いと知っていたことなのに。
 触れてしまったの。
 君の、その温かいその手に、その心の温もりに。
 その優しい笑顔で、その何気ない仕草で。
 僕が、壊れてしまうから。

 舞台の上で回って、回らされて、回り疲れて。
 息が切れたの。
 変わってゆくのが、怖いだけなの。
 君が私から離れていくことが。
 もうやめた。
 ここで君を待つのは。
 僕が、壊れてしまうだけだ。

 舞台の上で回って、回らされて、回り疲れて。
 息が切れたの。
 そう、僕は君が望む道化師だ。
 君が思うままに、操ってよ。