二次創作小説(映像)※倉庫ログ

筋肉痛駆け落ちの滑稽な結末 ( No.196 )
日時: 2013/01/17 07:38
名前: 月森和葉 (ID: rR82qnqT)

筋肉痛駆け落ちの滑稽な結末 家の裏でマンボウが死んでるP feat.GUMI
最近裏マンPに填ってる月森ですが何か。
本当はこの曲が凄い好きって訳でもないですが、書きたいのがネタばっかなので最初はカッコつけて感動系やっとこうかなみたいな。



 家に帰ると、固定電話に留守電が入っていた。
 再生ボタンを押すと、流れてきたのは聞き慣れた貴方の声。
 でも、その言葉はいつもとは全く違う言葉を話していた。
『突然だけど、明日僕はこの街を去らなきゃいけない。君と離れたくなんかないのに、大きな力に引き裂かれてしまう。だけど、どうしても君が好きなんだ。今日のうちに、一緒に逃げ出そう』
 驚いたが、私はそのまま聞き続けた。
『こんな事になるとは知らず、昨日、僕は君を驚かせようと、贈り物を僕らの宝物に隠したんだ。君の薬指に似合うはずだ』
 また驚いた。
 薬指と言ったら、隠されているのは恐らく指輪だろう。
『一緒に来てくれるのなら、指輪をつけてあの場所へ来て欲しい。不自由をさせないとは言えないけれど、何にも縛られずに愛し合えるよ』
 着信はそこで終わっていた。
 この声が記録されたのはほんの少し前。
 掛け直しても繋がらないのは、そうまでしまいと逃げられないからなの?
 私達の関係は、最初から運命に壊されるものだった。
 だから、いつかこんな日が来るんじゃないのかとは思ってた。
 私はどこへでも行くわ。貴方と一緒なら、どこでも大丈夫だから。
 でも、私にとって、全てが貴方との宝物だから。
 贈り物は一体何処に隠してあるの?

筋肉痛駆け落ちの滑稽な結末 ( No.197 )
日時: 2012/11/25 18:50
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

裏マンでやりたいと思ってる奴。
感動→エイ、消火器
ネタ→ビワ、スイートフロートアパート、地底人
分類不明→エレキ守銭奴、肝臓が腎臓にフラれたらしい
さぁて、どれからやろうw




 自転車に跨り、走り出す。
 ペダルに乗せた両足は、考えるより、血が巡るより早く、チェーンが軋む音が響く。
一緒に選んだものとか……一緒に見たもの全部。
 かき集めて持っていくわ。全部が私の宝物だから。
 汗と涙で滲んだ視界が、一瞬だけ私の時間を奪う。
 私の自転車の前輪が大きな音を立てた。

 誰かにぶつかってしまったようだ。
 ごめんなさい、でも足は止められないの。
 罪悪感さえ置き去りにして、今は貴方の元へと走る。

 いつもこの自転車で出かけたよね。
 公園にも、買い物にも、私たちを運んでくれた。
 わかったわ、貴方。
 私たちの宝物はこの自転車ね。

筋肉痛駆け落ちの滑稽な結末 ( No.198 )
日時: 2012/11/25 21:03
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 だけど、やっぱり見つからないの。
 この自転車のどこに隠したの?
 そうして気がついた。
 さっきぶつかった時に、ライトが割れていたことを。
 きっとこの中に隠してあったのね。

 待ち合わせ場所に居ない貴方。
 私が指輪をしてない所為なの?
 違うの。貴方と一緒に行きたいの。
 行かないで。
 お願いだから。

筋肉痛駆け落ちの滑稽な結末 ( No.199 )
日時: 2012/12/01 15:38
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 僕は君が見える場所に居るよ。
 ライトのフタは開いてるのに、指輪をしてない君が見える。
 君の答えはもうわかったよ。
 話してもきっと辛くなるだろうから、もう何も言わないで去るよ。
 心から、君のことを愛していたよ。
 さようなら。

「ありふれた約束をしよう。目に見える将来を誓おう」

「君の薬指に宿れ。僕の命、僕の心。君がそっと耳を当てれば、僕の鼓動が響くほどに」

 携帯電話に残った貴方の最後の声。
 貴方はもう居ない。