二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Bad∞End∞Night ( No.33 )
- 日時: 2012/06/28 23:05
- 名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)
なーんか私って合ったこと無い人に対してタメで話すの苦手なんですよね…。
なんでだろ?
和葉ちゃんて呼ばれるのも始めてで嬉し恥ずかし(*^_^*)
本名でも腐れ縁の後輩以外ちゃん付けしないので。
そいつらがふざけて「おねーさま☆」とか言いやがるのでその時は本気ではっ倒したいです。
もしかして神さんて関西の方ですか?
私は東京なので、かなり距離ありますね…。
それはとても不気味な洋館で、まさに夜の館と呼ぶに相応しい建物だった。
しかし、背に腹は代えられぬ。
勇気を振り絞って壊れた扉を叩いた。
「誰かいませんか?」
すると直ぐに扉は開き、背の高い、紫の長髪を高く結い上げた男が顔を出した。
「おやおや、お困りですか?」
この館の主の執事だと名乗った男は、喜んで娘を招き入れた。
「ヨウコソ……」
「不思議ノ館ヘ……」
双子だろうか、顔のそっくりな少年と少女が彼女を歓迎した。
「双子人形です。可愛いでしょう?」
「ええ……。」
この館では、人形が喋るというのだろうか。
娘が曖昧に頷くと、奥から緑の髪のメイドがやって来て娘にティーカップを差し出した。
「お茶を召し上がれ♪」
「どうも……」
館は不思議な造りをしていた。
外から見た限り三階まであるはずなのに、ホールの何処に立っても階段が見つからないのである。
かわりに、ホールの奥に舞台が設えてあり、そこに古い大時計が設置されていた。
娘が時計に見入っていると、この館の主人らしき青い髪の男がやって来た。
「森で迷って難儀していると聞きました。今夜はこの屋敷にお泊まりなさい。明日になったら出口への道をお教えしましょう」
「あ、ありがとうございます……」
主人のあとに赤いドレスを身に纏った女と桃色の髪の娘がやって来て、彼女をじっと見つめた。
おそらく主人の奥方とお嬢様だろう。
気が付けば屋敷で彼女が出会った七人が彼女を見つめていた。
まるで買い物の値踏みをするような目つきだ。
「でも、こうして会うのも何かの縁です」
と、主人が言った。
「ならparty!party!」
「歓迎しよう!」
それに合わせてメイドと双子人形が嬉しそうに言い放った。
すると皆も弾かれたように騒ぎ出した。
「Hurry!Hurry!」
「ワインを注いで」
いつの間にか音もなく執事がやって来て、娘にワイングラスを手渡した。
「乾杯しましょう!」
お嬢様も楽しそうに、ワイングラスを片手に微笑んでいる。
緑のメイドはとても楽しそうに音楽を掛けた。
双子人形がやって来て、娘を見上げてにっこり微笑んだ。
「Are you ready?」
奥方も回りを見回して言う。
「準備はいい?」
主人が両手を広げて高らかに言う。
「さあ、始めよう!」
こうして娘は誰の名も知らずに華やかな宴に巻き込まれたのである。
君が主役のイカれた夜。
皆がワインを片手に洒落込んで、程良く酔いがまわったら
「楽しくなってきちゃった?」
歌え、踊れ、騒げ。
この世の酸いも甘いも忘れてさ。
気が狂ってしまう程に楽しめばいい。
さあ、今夜も幸せな夜が来る。
- Bad∞End∞Night ( No.34 )
- 日時: 2012/06/29 14:16
- 名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)
期末終わった嗚呼あぁぁぁー!!!!!
色んな意味で終わった気しかしない。
良いんだ!
これからは創作活動に専念しよう!
受験生なのにね。
娘は窓の外に見える月を見上げ、恐怖に戦いていた。
宴から一夜が明けたにも関わらず月は煌々と地面を照らす。
幾ら眠って起きてみても、その情景は変わらない。
娘は恐ろしくなって客間から飛び出し、慌てて廊下を見回すと、双子人形が妖しげな笑みを浮かべて立っていた。
「秘密ヲ……」
「教エテアゲルヨ……?」
双子の手が、舞台の大時計をぴたりと指差した。
「時計ヲ見テゴラン……☆」
最初はおかしい所など何もないと思ったが、やがて娘は異常に気が付いた。
時計の秒針はちゃんと動いているのに、短針も長針もぴくりとも動かない。
……時間が止まっているのか?
娘は怖くなり、壁に手をついた。
するとそこから冷たい風が吹き込んでいる。
思い切り叩いて開けると、そこには—。
「ああ……!神様……!」
沢山の棺が山となって積み重ねられていたのである。
「あらあら……」
「見てしまったね」
いつの間にか娘の後ろには七人が勢揃いしている。
「Danger!dangeR!!」
「怖がらないで?」
「Where you goinG??」
「何処へ行くのです?」
この館の全員が笑顔で迫ってくる。
「お待ちなさい☆」
君が主役のイカれた夜。
果たして台本通りに進むのかい?
今夜はどんなEndinGが待ち受けているだろうね?
全ては君しだいさ。
順番を一回でも間違えたら、一巻の終わり。
行き先は棺の中?
さあ、今夜も舞台を始めようじゃないか。
不気味な洋館に、娘の叫び声が響き渡った。
- Bad∞End∞Night ( No.35 )
- 日時: 2012/06/30 09:35
- 名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)
「どうしたら家に……」
「ネエネエ」
「遊ボウヨー?」
「帰りたいの……?」
「チェー」
「おやおや……」
「ざーんねーん♪」
「帰れるのかな……?」
「時間だね……」
「どうするの……?」
「舞台が終われば……」
「帰れるでしょう……」
「ハッピーエンドの鍵は……」
「アルノカナー?」
「どこに落ちているの……?」
「時間ガナイヨー?」
「キラリと冷たく光る鍵……」
娘は大時計を見つめて妖しく微笑んだ。
「…みーっつっけた」
私が主役のイカれた夜。
時計の針は、鋭く光り、ナイフのように良く切れる。
程良く振り回したら……。
「楽しくなってきちゃった☆★」
「逃げろ!」
館の主人が叫んだ。
「逃げるんだ!」
その声で、皆が一目散に走り出した。
まるで舞台も台詞も最初から無かったみたいに。
娘は既に気が狂っている。
全てを壊すまで、彼女は止まらないだろう。
みんなが主役のイカれた夜。
キャストも舞台も無くなってゆく。
「物語が終わったら、みんなで帰るんだ」
主人は言ったが、人形少年は呟いた。
「ドコニー?」
歌え、踊れ、騒げ。
この世の酸いも甘いも忘れてさ。
気が狂ってしまう程に楽しめばいい。
さあ、今夜も幸せな夜が来る。
- Bad∞End∞Night ( No.36 )
- 日時: 2012/06/30 16:54
- 名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)
静かになった部屋の中に、数人の人影が降りてきた。
「素晴らしい!」
「今宵は素敵な舞台だった」
そう口々に言い、最後の一人は、娘が持っていた手紙を拾い、影でそっと涙を零していた。
〈〈 Bad enD 〉〉