二次創作小説(映像)※倉庫ログ

弱虫モンブラン ( No.98 )
日時: 2012/07/18 22:05
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)

 キミからの言葉。
 これだけの言葉?
「愛したの」
「でも」
「やっぱり」

「重いわ」

 本当に、それだけの、ことだったの?

「あたしが好きだったのは」
「誰だったの?」
 鏡の向こうで自分が呼んでる。
 本当の自分は、嘘をつかない。
 でも、偽物の自分は、嘘ばっかり。
 今日のおやつのモンブラン。
 甘くて美味しいけれど、いつかは全て、無くなってしまう。
 あたしとキミも、このモンブランみたい?
 まだ触れているかも途切れているかも分からない、あたしとキミの、ココロのキョリ。

弱虫モンブラン ( No.99 )
日時: 2012/07/19 19:20
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)


 麻酔をかけてよ。
 このあたしの恋心に。
 熱くてたまらないわ。
 放っておけば、幾らでも熱を出してしまうの。

「本当だって良いよ」
「どうせ、もう戻れないもの」
 でも、そのまま言ってしまったら。
 あたしはどうなるの?
 それが怖くて、言い出せないんだ。
 モンブランは甘味。
 甘い甘い心の中に、裸足のまま、飛び込みたい。
 それで、ずっとその甘さに溺れていたいんだ。

弱虫モンブラン ( No.100 )
日時: 2012/07/20 20:52
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)


「キミが居るよ」
「消えてゆくよ」
 ほらね。
 もう、あたしには伝えられないんだ。

「キミがいますぐ、死ねばいいんだよ」

 あたしって、なんだったの?

 本当だって良いのかな。
 どうしても、分からないの。
 あたしはまだ、弱い虫のままで。
 こっちにはリスクしかなくて、でも断れなくて。
 そんな契約書を突きつけられたよう。
 サイン、しないといけないの?
 ああ、もう。
 閉じこもりたい。
 出来れば、キミの奥底で。

弱虫モンブラン ( No.101 )
日時: 2012/07/22 09:07
名前: 月森和葉 (ID: Lx/gxvCx)


「本当だって良い」
 そう思ってる。
 でも、本当の自分は。
「嘘であって」
 と言ってる。
 本当の自分は嘘をつかない。
 色々な可能性を切り捨てて、弾き出した結果なんだよ。
 この言葉は。
 あたしはまだ、弱虫モンブランだったから。
 そんな言葉しか出てこないの。

 キミは、まだあたしを捕らえている。
 キミはとうにそれを捨てたつもりでも。
「それに応えて」
 キミの心の中で、捕らえられたあたしは必死に喘ぐの。
 繰り返す、この因果。
 …なのかな。

                          〈〈 終 〉〉



「弱虫モンブラン」はこれで終わりです。
次は、上手く行けば、マチゲリータの「暗い森のサーカス」になりますが、上手く行かなかった場合は、放置でそのままがくっぽいど生誕祭に突入すると思います。。。