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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第5話 真実 part4 ( No.119 )
- 日時: 2013/03/10 23:44
- 名前: のあ (ID: DYDcOtQz)
エイトside
「ピ、ピギャアア!!」
目についたをメタルスライムを、片っ端から、片手に構えた剣で一突きにしていく。まっぷたつに裂かれたメタルスライムは断末魔の叫び声を上げると青い光となって消えた。
僕はそれを見届けながら、新たな獲物を探して、斬る。
「ピイィィッ!?」
高く耳障りな声と共に、レベルが上がった音楽が聞こえてきた。恐らく今は15ぐらいにはなっているだろう。
「…ごめんね。」
そうつぶやきながら、新しく見つけたメタルスライムを切り裂いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いつからだろう。
いつから僕は強さを求めることに執着したんだろう。
小さいときにパンを盗んで、店の店主に殴られたとき?
8歳のときにミーティアと出会って…守るべきものに気がついたとき?
……城のみんなが茨に変えられて、生きたまま半永久的に眠ってしまったとき?
いや、違う。
もっと昔から…物心ついたときから、僕は何かを『守る』ために戦っていた。最初は自分自身のために、それからミーティアのために…そして今は、城のみんなと大切な仲間のために。
だから僕は強くならなくちゃいけない。今度こそ何も奪わせない。
そのためだったら、僕は自分を捨ててやる。
弱い自分を捨てて…みんなを守れる、強い自分になってやる。
「強く…ならなくちゃ」
何回も、何回もつぶやいたそれを戒めのように繰り返す。だってそれだけが今の僕の存在意義なのだから。
塔から出るまで、ずっとそんなことを考えながら魔物を切り刻み続けた。
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