二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- コラボだよ!!全員集合!! ( No.130 )
- 日時: 2013/04/07 15:40
- 名前: のあ (ID: DYDcOtQz)
第一話 これって私のせいですか?
sideレーナ
皆さんこんにちは。『記憶をなくした少女の旅路』側主人公のレーナです。
こっちの話は、記憶をなくしちゃった私がエイトたちに拾われて一緒に旅するうちに、自分の秘密と世界の秘密を知っていく…的な流れです。大雑把に言えば。ま、どうでもいいと思うけどね。
ちなみに今は本編よりちょっと進んで、ククールが仲間になったところあたりの時間軸だから混乱しないように。
さて…と。とりあえず世界観を教えたところで、今の私の状況も説明しておかなきゃいけないだろうね。
「いいわね皆?魔法って言うのはまず攻撃系のものと補助系のもの、それに回復系のものがあって、特に攻撃系は細かくすると8つの種類に分けられるの。それぞれが精霊の加護を帯びていて、私たちはそれらの力を借りることによって魔法が使えるのよ。つまり魔法をつかう瞬間だけ精霊と契約がなされているわけで………」
誰か、助けて。
ほんとに、ほんとになんでこんなことになったのか、自分でもわかんないんだって。ただゼシカに『魔法についてもっと教えて』って頼んだだけなのに、いきなり正座させられてレクチャーし始められるんだもん。今みたいに専門的な用語をペラペラしゃべられては呪文をいくつか打たせられて、それからまた魔法の歴史だの基本だのを叩きこまれる…これをかれこれ3時間以上は続けている。
ゼシカは疲れないのか一向に話終わる気配がないし、リーダーのエイトに至ってはニコニコと微笑んでいるだけ。あいつ、私の様子みて楽しんでるだけでしょ!?
他にも頼れそうな人がいないか見渡すけど…
ヤンガス⇒目を逸らす(関わりあいたくない)
ククール⇒鏡を見て髪を直している(女子みたいだね((黒笑)
トロデさん⇒「ミーティアは今日も可愛いのぉ」「ブルゥっ!?」(………)
……ダメだ、誰も頼れるヤツがいないっっ……。
「だから魔力を消費し続けると精霊が召喚できなくなって…レーナ、聞いてるの?」
「ふ、ふぇっ!?聞いてまふ!」
キョロキョロしていたのを不思議に思われたのだろうか、ゼシカが半目になって睨み付けていた。ヤバイ…怒られる!?
ところが、ゼシカはため息をひとつ付いただけだった。惚けていると、そのままにこっと笑って続けた。
「ま、そろそろお昼だし。一旦止めましょうか。続きはまた午後から、びしばしいくわよ?
あ、そこにある魔道書、片付けておいてくれる?馬車に適当に突っ込んでおくだけでいいから」
「え、あ…うん。分かった」
「お願いね」
そう言うとゼシカは、そこら辺にあった木の棒にメラで火をつけ、調理し始めた。炎魔法が使えるから、いつも食事はゼシカの役割だ。たまに焦げてたりするけど、彼女の料理はそれなりに美味しい。
私はゼシカに言われた通り、そこら辺に散らばっていた魔道書をかき集めた。アルバート家から持ち出したというそれは、古代文字で書かれているため私には読めない。エイトは多少読めるらしいんだけどね。
「おっとっと……わぁっ!?」
考え事をしていたせいか、石につまずいて魔道書を勢いよく落としてしまった。…はぁ、また積みあげなきゃいけないのか。もう嫌になっちゃうよ。
パサリ。
「………?」
拾い集めようとしたとき、風にあおられて不意にそのページが開かれた。これも古代文字で書かれてるけど…なんでだろ、読める?
「えーと…なになに。パ……ルプン………テ?」
聞いたことがない呪文だった。ゼシカの長い魔法蘊蓄の中にも一度も出てこなかった…と思う。
っていうかこれ、どんな効果なんだろう。ちょっとゼシカに聞いてみようかな。
「ゼシカーー!!この《パルプンテ》って呪文、な…」
「!?レーナ!!それはとなえちゃダメっ!!」
「に……。え??」
となえちゃ…ダメって?
カッ!!
「「「「「!!!??」」」」」
瞬間、あたりを真っ白な光が包み込んで。
「「「「「うわあぁぁぁぁぁっ!!」」」」」
私たちはその中に吸い込まれていた。
後には、火にかけたままのスープと携帯食料だけが残った……。