二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第5話 レーナ暴走、エイトは悩む part3 ( No.24 )
日時: 2012/09/18 16:10
名前: のあ (ID: w1J4g9Hd)

*エイトSide

(やっぱり覚えてない……か…)

 急いで階段を駆け上がって行くレーナを見て、考える。
 あのザバンを倒した時のレーナは、今とは全く違う…別人のように冷たい雰囲気だった。それに、強さも全然違った。あれは完全に僕たちのレベルの上を行く戦い方だった。

 一体なぜ?彼女は僕たちと同じぐらいのレベルで、素早さと魔力が高い事以外は普通の冒険者並みのステータスだったはず。
 それがいきなりはねあがり、苦戦していた敵を一人で倒すほどになるとはどういうことだろう?

 しかも、彼女はそのことを全く覚えていない。ちょうどその部分だけがすっぽりと抜け落ちている。

 それに、レーナは近衛兵として鍛えて来た僕が、今まで出会ったことがない、本物の殺気も出していた。

 まるで……『レーナ』という一人の女の子のなかに「2人」存在しているように、人格が変わっていた。レーナは記憶喪失だというから、そのせいなのか?

「レーナって…一体何者なんだ……?失われた記憶のなかに…なにが、あるんだ…?」
「エイトーーー!!準備できたよ〜。早くルイネロさんの家にいこう!!」
「兄貴〜〜兄貴の分まで荷物まとめておきやしたぜ〜〜。」
「…あ、ありがとうヤンガス。それじゃ、行こうか。」

 レーナたちが降りてきた。僕は考えたことを頭の隅に追いやって、宿代を払うと、ルイネロさんの家に向かって歩き出した。