二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第6話 私と記憶と親子の絆 part2 ( No.26 )
日時: 2012/09/18 16:44
名前: のあ (ID: w1J4g9Hd)

「えっ…どういうこと、レーナ!?」
「話が見えないでやんす!!?」

 エイトもヤンガスも、突然の私の発言に驚く。そりゃそうだ。他の人には言ってない…あくまで『仮説』だったから。でも、今のルイネロさんの行動で、確信が持てた。
 一歩、ルイネロさんの前に近づく。

「ユリマちゃんは、あなたが水晶玉を『落としてしまった』と言っていました。でも、実際に滝壺の洞窟に行ってみて、それは少し違うんじゃないかと思ったんです。だって、わざわざあんな魔物が出す洞窟に行って、商売道具である大事な水晶玉を落としますか?適当な占い師なら考えられますが、あなたは高名な占い師。そんなへまをするとは考えにくいです。となれば、考えられるのはひとつ。」


「わざと…滝壺に水晶玉を捨てましたね?そして、自らの評判を地に落とした…。違いますか?」


 ルイネロさんが、大きく目を見開く。エイトたちも目を丸くしている。
 私だって、最初は考えられなかった。評判を落としていたのは全部、ルイネロさんの自作自演だったなんてー…
 でも、ホントに分からない。なんでユリマちゃんのことを考えてあげなかったのか。なんで自分から占いを辞めてしまったのかー…
 だから…

「教えてください。なんでそんなことをしたんですか。…ユリマちゃんを退場させたのも、聞かせたくない話があるからなんでしょう。」
「っ…わしは、過ちを…」
「過ち?なんですかそれ…」
「いいからっ!!さっさと水晶玉をよこせ!!かちわって今度こそ占いなんて辞めてやるっ!!」
「っエイト!!危ないっ!!」

 ルイネロさんが我を忘れてエイトに飛びかかる!!今、エイトはぼうっとしてるから、襲われたら危険だ!!とっさに走り出したけど…ダメだ、間に合わないっ!?


「やめて、お父さん!!私、全部知ってるから!!私が本当の子供じゃないってこと、全部知ってるんだからぁ!!」


 ぴたり、と。ルイネロさんが動きを止め、声の主を見る。
 ユリマちゃんが、ドアの前に大粒の涙を流しながら立っていた。