二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 空も海も大地もないただのダンジョン攻略 part4 ( No.55 )
- 日時: 2012/10/29 23:19
- 名前: のあ (ID: hxRY1n6u)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=23542
第4話 囚われしエイトたち
「え…エイトが関わってる……?」
『そ。だから二人とも武器を降してよ』
のあがそういうと二人はしぶしぶ剣を下ろした。
大事な『仲間』が関わっているならば、その異常は聞いておかなければならないと判断したのだろう。その様子を見て、のあは口を開いた(正確にはキーボードを打った)
『結論からいっちゃうと、この二つの世界が交わった原因は突然現れたダンジョンのせいなんだよ』
「ダンジョンって……洞窟とか?」
『まぁね。もっと近い所で行けば9の宝の地図みたいな。
そんなもんが原因は不明なんだけど突然狭間の世界に現れてさー。』
「なんかドラクエシリーズの世界感をイッキに詰め込んだよね。
で、それがエイトと何の関係が?」
サフィラがもっともな意見を口にする。
『話は最後まで聞いてよ。
実はそのダンジョンの最深部に二つの世界のエイトが閉じ込められちゃったわけ』
「「!?」」
全員が息を飲む。
「エイトが消えた原因は、それだったの……!」
『そういうこと。レーナがいくらエイトを探しても見つけれなかったのも、サフィラたちの目の前でエイトが消えたのも。ダンジョンが二人を呼び寄せたことがすべての元凶。
そのダンジョンさえクリアできれば、二人のエイトは解放されて世界も元通りになるはずだよ』
「けど…なんでエイトが囚われなくちゃ?」
『これはあくまで推測だけど。
世界で一番目立ってたからじゃない?』
「「あ、あの信号カラーかぁぁぁ!!」」
レーナとサフィラの叫びが見事にはもって響く。
目立つ加減で行けば断然『モリー』のほうが上なのだろうが、ダンジョンもむさいおっさんは連れて行きたくなかったようだ。
ともかく、自分の世界のエイトの所在がわかったせいか、この場にいる全員がほうとため息をついた。
そしてサフィラは顔をきっと引き締め、のあに向かってこう告げた。
「私、エイトを助けに行きたい。
エイトはパーティーのリーダーだし、何より大事な『仲間』だもの。」
「あっ私も!!エイトはちょっぴり怖いけど、一番パーティーをまとめてくれるし!!特訓もして…くださるし……(遠い目)」
少し遅れてレーナもそう答える。…目に涙が溜まっているのは気のせいではないようだ。
『うん。そういうと思ってた。
じゃぁ、これからすぐに行ってください』
「は!?ちょっと待ちなさい!!」
「いくらなんでも早すぎない!?」
『いやぁ、私もパソコンやれる時間が決まっててさ〜。あと五分しかないの』
「「てめぇの都合なんか知るかぁぁぁっ!!」」
二人は力の限り叫んで抗議した。が、聞き届けられなかったらしく、やがてブゥンという特徴的な音とともに足元に巨大な魔法陣が現れた。
しかもレーナとサフィラ、二人だけに。
「え!?ゼシカたちは!?」
『残念ながら私のパソコン力では君たち二人を転移させるだけで精一杯なので〜す。
安心しとけ。地図と……ある強力な助っ人を用意しておいたから。』
「知らないしっ!!つーかこいつとほぼ二人っきりとか嫌だよ!!」
「私だって嫌っ!!……ヤンガス、ゼシカ。絶対戻ってくるからね!!」
ギャイギャイと騒ぐレーナに対して一瞬だけブチキレ、すぐに仲間に別れを告げるサフィラ。
その顔は決意に満ち溢れていた。
「サフィラ姐さん!!」
「気をつけなさいよ!手ぶらで戻ってきたら…許さないんだからっ…」
「おい、俺は?」
そしてどこまでもスルーされるククール。
『転送準備完了!!んじゃ、頼むよっ』
のあがポチリとエンターキーを押した。途端にあたりが白い光で染まる。
「「きゃ、きゃぁぁぁぁぁっ」」
ヒュンっという音がして光が消えたとき、二人の姿はもうどこにもなかった……。