二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 空も海も大地もないただのダンジョン攻略 part6 ( No.64 )
- 日時: 2012/11/04 15:36
- 名前: のあ (ID: hxRY1n6u)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
第6話 助っ人……??
「きゃぁぁぁっ!!」
「うわぁぁっ」
半ば無理矢理のあに送られた二人は、派手な悲鳴と共に狭間の世界へと頭から落ちた。
「と…到着……?」
「ここが狭間の世界……ドロドロしてて気持ち悪い」
サフィラの言うことも最もである。
レーナはうなずきながら、それにしてもと付け加えた。
「いつまで乗ってんの。さっさとよいてくれない?」
サフィラが下を向くとレーナが半眼になりながらこちらを見上げていた。……どうやら着地するときに折り重なってついてしまったらしい。慌ててサフィラが飛び起きると、「なんで同じぐらいなのにこんなに違うのよ…!!」とレーナが自分の胸を抑えながらもごもごと言っていた。
「それで?鞄の中身はどうなってる?」
レーナのつぶやきを無視し、サフィラが聞く。
「えーと……。私がもともと持っていたものと、あのバカが言ったとおりダンジョンの地図らしきものがあるよ。
…地図によると、最深部までは4階ある……って少なっ!?」
「…敵がよっぽど強いんだろ。」
ダンジョンの手抜きっぷりに思わず突っ込むレーナ。
一方サフィラはあたりをキョロキョロと見渡していた。
「ねぇ、そういえば『助っ人』は?」
「はぁ?」
「なんかさ、『強力な助っ人』ってのを用意したって言ってたじゃないか。
そいつはどこにいるのかなーって」
「そういえば……」
行く前に告げられたことを思い出し、首をかしげるレーナ。
「あ、あいつか?」
サフィラが指差し、だっと走っていく。
レーナも慌ててサフィラの後を追いかける。そこには青い服を着た少年がうずくまっていた。一瞬死んでいるのかとも思ったが、どうやら眠っているだけのようだ。サフィラはため息を一つついて「ザメハ!!」と唱えた。
少年の灰色の目がうっすらと開かれる。
「ここは…?」
「狭間の世界よ。私はサフィラ、そっちはレーナ。
君の名前は?」
「オレは……テリーだ。
なぁ、狭間の世界って言うけど、俺の姉さん…ミレーユを知らないか?コンテストに出てたらいきなりこんなとこに来てたんだが」
「テリーにミレーユ?……なんか聞いたことあるけど、少なくともここにはいないよ」
「そうか……」
妙な既視感に襲われ、首をかしげるレーナ。そして再び沈黙。
話が進まないのでサフィラが強引に切り上げた。
「はいはい!じゃあテリーは私たちと一緒にこのダンジョンに入って」
「はぁ!?なんでオレが」
「君はミレーユを探したいんだろ?これをクリアできれば、私たちは元の世界に戻れて君も解放される。
だったら私たちと一緒に攻略するしか手立てはないと思うけど」
「……協力なんかは嫌いなんだが」
「これは協力なんかじゃなくて『利用しあう』ってことでいいんじゃないか?」
「それなら、まぁ……」
渋々うなずくテリー。
すると出番がなくうずうずしていたレーナが二人の間に入り込んだ。
「よぉーし、話はまとまったね!
んじゃ、エイトを救出しにしゅっぱーつ!!」
「…こいつ、なんなんだ?」
「ただのバカ。気にしないで」
ちなみにこの後二人が殴られたのは言うまでもない。