二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ボカロ小説【リク、コメお願いしますっ!!】 ( No.21 )
日時: 2012/08/01 13:57
名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: 8uCE87u6)

「……んで……なんで………っ…」

レンも消えた、消えた、消えた消えた消えた……
皆が、皆が消えていく………!

「レン…レンァアあぁあぁあぁぁあああ!!!」

そして、目の前は霞み…この世界は消えていき…また、いつもの世界へー………戻る。


「あら、リンちゃんお目覚めですか〜?」

目を開けるといきなり先生がいた。
時計に目をやると、13:36……
苦しい思いばかりが胸につっかえる…

「お…はよう…ございます……?」
「リンちゃん……今はもうお昼よ…?」

あ…そういえばそうだった気がする…
……っと、息がしにくい……声が…

「こ…こん……に..ちは……」

先生は、むー…っとした顔で私を見ると、またいつも通りの声で答えた。

「そ〜れも何か違う気がするからおはようでいいわよ………」

声に対する何かはないみたいだ…
……にしても、この人は本当によくわからない…

「ところでリンちゃん……お客さんが来てたわよ?」

「お客……さん…です…か……?」

私にお客さんなんてめずらしいな…
この頃はほとんど来なくなったからな…

「そ、れ、も、たくさん…ね♪」
「え………?」

と、その時ドアが勢いよく開いた。

「リンっ!!久しぶりだねっ!」

そこには、私とよく似た少年が立っていた。

それは、まぎれもなく私双子の弟……レンだった。

「レン…?ど、どうしたの……?」

レンは満面の笑みを顔に浮かべ、私に言った。

「誕生日おめでとう、リンっ!」

レンはそう言うと、ずっと片手に隠してたクラッカーを思いっきり鳴らした。

そのとたん、ずっと待機してたのだろうかー…大勢の人達がこの病室に入ってきたのだ……

「リンっ!ミクだよ〜♪覚えてるかな?」
「リンおっ久ああぁっ!会いたかったよおぉおおっ」
「リンリンリンリンリンーっ!元気?ずっと待ってたんだからねーっ!」

「み……んな………」

忘れられてなかった…
皆は、皆はこうして…また私に会いに来てくれた…

「もおぉおっ!リン、泣かないでよ〜っ」

いつの間にか私の目からは大粒の涙がこぼれていた。

もう…胸の中にあった苦しみはなくなったようだ……

「ご、ごめ……ありがとう……」

その時、また誰かが部屋に入ってきた。
長い灰色の髪をツインテールにした少女は、静かな声で言った。

「リンちゃん……おめで…とう……」

「…っ姉……マヤ姉っ……!!!」

そこにいたのは、紛れもなくマヤ姉だった。
足はいつもよりフラフラで、声もか細い…それでもマヤ姉はなんとか耐え、今、ここにいるー……

私が居ない世界なんてものがあれば、誰にも心配なんてかけないし、私が苦しい思いなんてせずにすむだろう…

止まっていた歯車も、私が消えた途端動き出して、皆の未来は素晴らしく輝いたことだろう…


でも、それじゃあ意味ないんだよ。
苦しみに耐えて、幸せをつくって、私までもが幸せにならはきゃ意味がない。

核融合炉がなくても……私は幸せになれる。
だから私はー……



死なない。

〜END〜