二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- からくりばーすと ( No.54 )
- 日時: 2012/08/09 20:26
- 名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: 9RGzBqtH)
夜、言われた通りミクの部屋の前までやって来た。
いつも通り、ドアを3回ノックして呼び掛ける。
「リンです、リーダー。」
「入ってぇ〜」
ミクから返事が返ると、ドアノブを回し、中に入る。
隅に机と椅子が置いてあり、それ以外はただ、大量の銃が置いてある部屋ー…
リーダー、ミクの部屋………
ミクはアタシに少しだけ微笑み、そして言った。
「リン、此処に来たときのことは覚えてる?」
此処に来たときー……
おそらく、アタシがこのメンバーに入ったときのことだろう。
アタシは此処で産まれたわけでもないし、途中でメンバーに入ったんだろう…
でも、覚えてないんだ……何一つ…
アタシは確かにこのメンバーで、名前はリン。
だけどわからないんだ…
アタシがいつこけに入って、そしてその入った理由は何だったのか。
そして自分の家族、そして生まれ育った場所。
何一つ、アタシは覚えていない……
「わから……ないです…覚えてないです…」
アタシの返事を聞いたミクは、更に質問を続けていった。
「名前は覚えてる?」
「リン……です。」
「フルネームでは?」
「いえ……わかりません…」
「今は何歳?」
「わからないです……」
「じゃあ、誕生日は?」
「知らない…です……」
「いつ此処へ来た…?」
「覚えてないんです……」
ミクはふぅん…という表情をして、アタシにまた質問した。
「姉弟の名前は?」
「姉弟なんて…いたんですか?」
ミクはそれだけ聞くと、ここで質問をやめた。
「まあ、大丈夫かなぁ〜、思い出されたら困るし、名前で反応したときはびっくりしたよ〜ホントに。」
思い出されたら困る……?
どういうことだろうか…
アタシが記憶を取り戻してはいけないのか…
「ど、どういうことですか…?」
「つまりはぁ〜、今のままでいいから、何も気にしないでねってことだよ」
ミクは最後にそう言うと、アタシを部屋から出し、この話は終わった。