二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜   第一部 ( No.7 )
日時: 2012/09/02 15:02
名前: ウルワルス (ID: AzyLAkTK)

「分かったかい? 僕達の親と君の母親とでは、血統が違うんだよ。」サウロスが言った。
「それにしても、『穢れた血』を娶るなんて、君の父親はどうかしている。もっとも、昔からウィーズリー家には妙な連中が多かったらしいねえ・・」
「さっきから私の家族を馬鹿にして! いい加減にしなさい!」
 サウロスは馬鹿にするように笑ったが、次の瞬間、彼の笑いは凍り付いた。ローズが素早く杖を抜き、サウロスの鼻先に突きつけていた。数人の女子生徒が悲鳴を上げた。
「あんたの鼻をいぼだらけにするくらいのことは、できると思うわ。」
 サウロスは「ヒッ・・」と、情けない声を発した。サウロスが怯える様子を見て、スコープは溜飲が下がる思いだった。同時に、ローズのことを少し見直した。

「組分け儀式がまもなく始まる。」ロングボトム先生が戻ってきた。ローズは慌てて杖をしまった。
「一列になって、ついてきて。」スコープ達4人は、フランク、スコープ、アルバス、ローズの順に並んだ。1年生達は玄関ホールに戻り、二重扉を通って大広間に入った。
 ロングボトム先生は先生達が座っている上座のテーブルのところまで1年生を引率し、4つの長テーブルに着いている上級生の方に顔を向ける格好で並ばせた。1年生の前にはボロボロのとんがり帽子が置かれていた。
 不意に、帽子は歌い出した。

「僕はきっとグリフィンドールに入れないよ。」帽子がグリフィンドール生の資質について歌っているとき、アルバスは小声でスコープに囁いた。「『勇猛果敢な騎士道』なんて、僕には無理だ・・」
「大丈夫、君は充分勇敢だよ。自分よりだいぶ背が高いヴァレンティンを前にしても、怯まなかったじゃないか。」スコープは励ました。
「静かにしなさいよ。」ローズが小声で言った。

 歌が終わると、ロングボトム先生が長い羊皮紙の巻紙を手にして進み出た。「ABC順に名前を呼ばれたら、椅子に座って帽子をかぶってください。」
 ついに組分けが始まった。

「アンダーソン、ラウル!」
 茶髪の少年が前に出てきて帽子をかぶった。5秒ほどして帽子は叫んだ。「グリフィンドール!」



 組分けは進み、スコープの番が近づいてきた。
「レストレンジ、ヴァレンティン!」

「スリザリン!」
 ヴァレンティンがスリザリン・テーブルに近付いていくと、スリザリンの女子生徒の一部がキャーキャー言い、ヴァレンティンは彼女らに対し優雅な微笑を以て応えた。11歳にしては大人びた風貌のヴァレンティンは、上級生から見ても魅力的なようだった。


「ロングボトム、フランク!」

「グリフィンドール!」フランクは父に向かってガッツポーズをし、ロングボトム先生も笑顔で応じた。


「マクミラン、ジュリアン!」

「ハッフルパフ!」


「マルフォイ、サウロス!」
 サウロスは名前を呼ばれるとふんぞり返って前に進み出た。
「スリザリン!」サウロスは満足げにヴァレンティンの隣の席に着いた。


「マルフォイ、スコーピウス!」
 スコープは特に緊張もせずに前に進み出た。どこに入れられるかは明らかだったからだ。スコープが帽子をかぶるやいなや、帽子は高らかに叫んだ。






「グリフィンドール!」