二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.100 )
- 日時: 2013/04/14 17:46
- 名前: ウルワルス (ID: f3VBH/TD)
この計画をローズに知らせないよう書いておくことも忘れなかった。スコープと友達になって以来、それ以前ほどには規則を重視しなくなったとはいえ、ローズは基本的に真面目な優等生タイプの子だ。教師の部屋をこっそり探り、あわよくば盗みを働こうという試みに良い感情を抱くことはないだろう。
それに、スコープは既にホグワーツを退学になっている。スコープは、自分の退学処分が決定した時、ローズがどれ程衝撃を受けていたかを思い出した。自分がまた、退学につながるようなことをしでかそうとしていることを知れば、彼女は死ぬ程心配するかもしれない。
ただ、それとは別にローズに関して気になることがあった。
スコープは週に1度、アルバスとローズ宛(連名)の手紙をホグワーツに書き送っていたが、ローズは1度も手紙をよこさなかった。アルバスはその理由を毎回手紙の中で述べていたが、どれも納得しがたいものだった。それくらいのことで、ローズが親友とのコミュニケイションを放棄するだろうか?
しまいにはアルバスは、「ローズは、君がカトリーヌと友達になったことが気に入らないんだ。」という、意味不明な理由を書き送ってきた。スコープがジェームズへの手紙を出してから、2日後のことだった。
だが、それでスコープは確信した。ローズは「紫息病」に罹っていて、手紙を書ける状態ではないに違いない(ホグワーツで「紫息病」が流行っていることはそれまでのアルバスからの手紙で知っていたし、フランス魔法界の「ノートルダム新聞」もこのことを報道していた)。アルバスは、自分を心配させないためにあれらの妙な理由を書き送ってきたのだろう。
ペットの闘蛇・ジェレイントの例から、ホグワーツを離れると病状はそれ以上悪化しないことが分かっていた。スコープはすぐに、アルバスが嘘を吐いてきたことを指摘する手紙を書き、まだローズがホグワーツにいるなら、すぐに聖マンゴなり自宅なりに送るよう学校側に求めろ、とも書いておいた。3日後、「君が書いた通りにした」というアルバスからの返事が来て初めて、スコープは一安心した。これでローズが死ぬことはないだろう。聖マンゴの癒者達が、早く治療法を見つけてくれるといいのだが・・・