二次創作小説(映像)※倉庫ログ

『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.12 )
日時: 2014/04/01 14:37
名前: ウルワルス (ID: BgA0tTDI)

ホグワーツ教職員紹介

校長:フィリウス・フリットウィック

変身術担当:アンソニー・ゴールドスタイン(レイブンクロー寮監)

薬草学担当:ネビル・ロングボトム(グリフィンドール寮監)

呪文学担当:アーニー・マクミラン(ハッフルパフ寮監)

闇の魔術に対する防衛術担当:アダルベルト・ルーデンベルク

魔法薬学担当:セオドール・ノット(スリザリン寮監)

魔法生物飼育学担当:ルビウス・ハグリッド

飛行訓練担当:オリヴァー・ウッド

魔法史担当:カスバート・ビンズ 








 週の最後の授業である金曜日の3・4時限目は、スリザリンとの合同授業である魔法薬だった。
 ローズは、魔法薬の授業が好きではなかった。もちろん、授業が分からないからではない。魔法薬担当教師でスリザリン寮監のセオドール・ノットが、スリザリンを露骨にひいきするからだった。ノットが発問した際にローズが挙手しても、他に挙手がなくてもことごとく無視された。仕方がないので指名なしで発言すると、グリフィンドールから減点された。
 一方で、ノットの息子マヌイルやサウロス・マルフォイ、ヴァレンティン・レストレンジは優遇されていた。今日の授業でもノットは、レストレンジが角ナメクジを完璧に茹でたからみんな見るようにと言ったが、レストレンジのナメクジを見て、絶対自分の方が上手くできているとローズは思った。

 授業が終わり、ローズは昼食のため大広間に向かっていた。移動の際、大抵ローズは1人だった。アルバスとフランクは、あの馬鹿な「お子ちゃま」のスコーピウスと一緒に行動していた。

『ローズ、あいつとはあんまり親しくなるなよ。』
ローズは、キングズ・クロス駅の9と4分の3番線のプラットフォームで、父ロナルドがスコーピウスを指して言った言葉を思い出した。
『純血なんかと結婚したら・・・』

『まさか。』ローズは心の中で独り言ちた。『私があんな子と・・』
「ちょっといいかな? ミス・ウィーズリー。」 不意に、ローズは後ろから声をかけられた。振り向くと、ヴァレンティン・レストレンジがこちらに近付いてくるところだった。彼の他に、近くに人はいなかった。
「私に何か用?」
ローズは胡散臭そうに言った。スリザリン生に対しては、組分け直前の一件もあり、スコーピウスに対する以上に嫌悪感を抱いていた。
「君は男女交際に興味があるかい?」いきなりレストレンジが言った。
「ないわ。」 ローズはきっぱりと答えた。「会話するのも初めての相手にそういうことを訊くなんて、どういう神経してるの!?」
「そうか、興味ないのか。もったいないな、君は結構かわいい顔をしてるのに。」
 レストレンジは、ローズの言葉の後半が聞こえなかったように言った。
「それじゃあ、僕が男女交際の楽しさを教えてあげよう。」
 不意にレストレンジは、ローズの肩のあたりを掴んで壁に押しつけ、顔を近付けてきた。
「僕と付き合わないか・・?」あまりのことに、ローズはしばしの間動くことができなかった。しかしレストレンジは、ローズが動かないのは自分を受け入れたからだと思ったらしく、さらに接近してきた。互いの唇が、触れ合いそうになった・・・

 ガツッ!
 鈍い音と共に、レストレンジがよろめいた。ローズが、手に持っていた魔法薬の教科書で彼の側頭部を殴りつけたのだった。
「二度と私に近付かないで!」
 ローズはそう言い放つと、痛みと屈辱で顔を歪めたレストレンジを残して、さっさと歩き去った。