二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.133 )
- 日時: 2016/03/19 15:05
- 名前: ウルワルス (ID: nLJuTUWz)
ヌンドゥが透明になれるとすれば、アルバスが推測していたように>>61 、ポッター家の透明マントがヌンドゥの毛皮から作られたものだとしてもおかしくない。ローズは、「ヌンドゥのような強大な魔力を持つ生き物の毛皮に透明術をかけようとしても、上手くかからないだろう」と言っていたが、ヌンドゥの毛皮に透明になる性質が元々備わっているとすれば、透明術は上手くかかるのではないだろうか。
だが、次の箇所を読んだスコープは、背筋が凍るのを感じた。
「取り憑かれた者達は、四つん這いで歩く等の奇怪な行動を取り始めてから約3ヵ月後には衰弱死していった。」
ローズが初めてそのような行動を取ったのは、アルバスによると2月の第一土曜日のことだそうだ。既に4ヵ月が経過している。つまり、ローズはいつ死んでもおかしくないということだ!
スコープは彼女を回復させる手掛りを得ようと、貪るように読み進めた。続く箇所には、ペベレルが村の魔法使い達と協力して怪物を殺し、取り憑かれていた者達が怪物から解放され回復したということが述べられていた。
「ヌンドゥを殺せば、ローズは助かるんだ・・・」
今すぐ自分がホグワーツに行き、ヌンドゥを殺さないと・・・
「マダム、ホグワーツの校門まで『付き添い姿現し』していただけませんか!?」
スコープは立ち上がり、座って古文書に目を通しているウィーズリー女史に言った。
「どうしたの!?」 ウィーズリー女史は驚いて言った。
スコープは女史に、『旅行記』を読んで発見したことを伝えた。スコープの話を聞き終わるや、女史は彼を置いて「姿くらまし」した。
スコープは、全速力で祖父母のもとに戻った。
「おじい様! 今すぐホグワーツの校門まで『付き添い姿現し』をしてください!」
「一体どうしたというのだ!?」
祖父が言った。
「ホグワーツが閉鎖されたということは、知っているでしょう?」
祖母が言った。
「説明している時間が無いんです! 早く!」
祖父はスコープの剣幕に押され、ホグワーツの校門前まで「付き添い姿現し」をしてくれた。
校門は閉まっていた。ウィーズリー女史が既に到着しており、狂ったように杖で錠を繰り返し叩いていた。
「アロホモーラ(開け)!」
スコープも呪文を唱えたが、門は開かない。
「くそっ!」
スコープは苛立ち、門を蹴りつけた。その直後、門が静かに開いた。誰かが内側から開けてくれたかのようだったが、校内に人の姿はなかった。
ウィーズリー女史は、誰が門を開けたかなど気にもしていないように、校内に駆け込んでいった。スコープも、女史と同時に駆け込もうとした。
「待て!」
祖父はスコープの肩を掴み、必死に引き留めようとした。
「何を考えている!? 誰が校門を開けたのか知らぬが、校内に入れば『紫息病』に罹るか、もっと悪ければ『透明な怪物』に殺されてしまうかもしれないのだぞ!」
「放してください!」
スコープは祖父の腕を振り払おうとした。
「早くヌンドゥを殺さないと、ローズが死んでしまうんです!」
「ヌンドゥとお前の友人との間にどういう関係があるのだ!? そもそも、ヌンドゥがブリテンにいるはずが・・・」
祖父はそこまでしか言えなかった。前方から赤い閃光が飛んできて、祖父に命中した。祖父は仰向けに倒れ、その手はスコープの肩から離れた。スコープは猛然と校内に駆け込んでいった。