二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.138 )
- 日時: 2016/03/19 15:13
- 名前: ウルワルス (ID: nLJuTUWz)
「エネルヴェイト(活きよ)」
ハーマイオニーが呪文を唱えると、ルシウスは目を開けた。気を失っていただけだったのだ。
「ウィーズリー殿?」
「大丈夫ですか? マルフォイさん。」
ハーマイオニーはルシウスを助け起こそうとしたが、彼は はっとしたように自分で起き上った。
「スコープは!?」
「校内に入ったのでしょう。あなたはなぜ倒れていたのですか?」
「スコープが校内に入るのを止めようとしていた時、前方から失神呪文の閃光が飛んできたのだ。校門を開けた人物が撃ったのだろう。」
確かに、魔法を使って透明になった何者かが、門を開けた可能性は高いと、ハーマイオニーは思った。前方から閃光が飛んできたとなれば、その可能性はさらに高まる。
そういえば、門が開いたのはスコープが来てからだ。門を開けた人物は、スコープを校内に入れたかったのだろうか。
「そもそも、なぜスコープは校内に入ってヌンドゥを殺したがっていたのだ!?」 ルシウスが言った。「スコープとあなたは、古文書から一体何を見つけたのだ!?」
ハーマイオニーはルシウスに、ホグワーツ校内を徘徊している「透明な怪物」の正体がヌンドゥであること、ローズがヌンドゥに取り憑かれていること、そして、ヌンドゥを殺せばローズは回復することを話した。
「これらのことを魔法省に伝えていただけますか? 私はスコープを探しに行きます。」
「いや、魔法省への伝言は、あなたにしていただきたい。
スコープは私の孫だ。私が探しに行く。
あれがどこに向かったか、心当たりはおありかな?」
そう言われて、ハーマイオニーは考え込んだ。自分が向かった飛行訓練場にはいなかった。
「『禁じられた森』ではないでしょうか。」
「禁じられた森」は、スコープが「透明な怪物」ことヌンドゥに出くわした唯一の場所だ。彼がヌンドゥを探しに行くとすれば、そこだろう。
「・・分かった。」 ルシウスは一瞬躊躇したようだったが、決然とした面持ちで校内に駆け込んでいった。