二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜    ( No.158 )
日時: 2017/10/22 14:30
名前: ウルワルス (ID: h9rhVioE)

第2章





 9月1日、スコーピウス・マルフォイはキングズ・クロス駅のプラットフォームに向かっていた。
 前方に栗色の髪をした少女の姿が見えた時、スクの胸は高鳴った。
「やあ、ローズ!」
 スクの声に、少女・ローズ・ウィーズリーとその家族が振り返った。
 スクの父・ドラコが、ローズの母・ハーマイオニーの方に歩み寄った。
「ニュースで聞いたけど、腕の怪我は大丈夫かね?」
「ええ。痛みとかはないわ。」
 とはいえ、ハーマイオニー・ウィーズリー女史を襲った爆弾には闇の魔術がかけられていたらしく、爆発に巻き込まれた左手は再生できなかった。
「ロナルドさんがいないね。どうしたの?」
 マルフォイ一家とウィーズリー一家が連れだって歩き出してから、スクはローズに尋ねた。
「昨日から、闇祓いとしての任務に出かけてるの。」 ローズが答えた。
「スコットランドのサウスラナークシャーでディメンターが出没しているから、他の闇祓い* と一緒に退治に出かけたわ。」
「あの新しい呪文が、さっそく効果を発揮することになるのかな。」 スクは言った。
 イギリス魔法研究会は昨年夏、ディメンターに対抗するための新しい魔法を開発したと発表した。闇祓い達はこの1年間、新呪文の習得に努めてきた。

 会話しながら歩くうち、一行はプラットフォームにたどり着いた。時計を見ると、ホグワーツ特急の発車までにはあと少ししか時間が無い。9と4分の3番線に行くために一行は列をつくり、スクとローズは最後尾に付いた。




* 闇祓いとは元々 闇の魔法使いを相手とする職業だったが、ディメンターが魔法省の統制を離れて イギリス各地を跳梁するようになると、ディメンターをも相手とすることとなった。