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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.160 )
- 日時: 2018/04/17 22:10
- 名前: ウルワルス (ID: .Hx7EboP)
Side:ローズ
ローズとスクはホグワーツ特急に合わせて飛び続けた。日が高く昇り、次いでだんだんと傾いていくにつれて、ローズは腹が減ってくるのを感じていた。
突如、ローズとスクの前方に黒い点が3つ現れ、どんどん大きくなっていった。スクが箒を止(と)めた。3つの物体はなおも2人に接近し、人の形をしているのが分かるようになった。それとほぼ同時に、ローズは寒気(さむけ)に襲われた。スクが小さくうめくのが聞こえた。「ディメンターだ…」
ローズは杖を抜いた。
Side:スク
スクは非常な寒気に襲われていた。おまけに、体を動かすことができない。ディメンター達が近づいてくると、ガラガラという音が聞こえてきた。ディメンターの呼吸音だろう。
突然、スクの脳裏に映像が浮かんだ。ぶつかり合う戦士達の集団、飛び交う閃光、飛び散る血潮…。
そして、スクは何も分からなくなった。
Side:ローズ
スクの体が傾き、箒(ほうき)から落ちそうになった。ローズは慌てて杖を持っていない左腕でスクの体を支えた。
「ちょっと、スク! どうしたの!?」
スクは何も答えない。さらに、箒が落下を始めた。ローズは必死で箒の柄(え)の先端に左腕を伸ばし、つかんだ。箒の落下は止まったが、ディメンターのうち2体がローズとスクの両側方に移動し、2人を包囲する形となった。
スクは気絶しているようだ。頼れるのは自分だけ。ローズは前方のディメンターに杖を向けた。
ディメンター相手には、「守護霊の呪文」が有効だ。或いは、昨年の夏に発明が公表された新呪文か。新呪文の理論は、ローズにはよく理解できなかった。一方、「守護霊の呪文」の使用法は知っていた。楽しい思い出や幸せな思い出を思い浮かべながら、呪文を唱えればいい。
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