二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜   第一部 ( No.27 )
日時: 2012/10/13 16:49
名前: ウルワルス (ID: visZl1mw)

「ところで、スコープ。これからWWWに来てみないか? マルフォイ家のおぼっちゃまなら、金に不自由はしてないだろ?」 フレッドが言った。
「そうですね。これ以上買い物をするつもりはなかったんだけど・・・お邪魔させてもらいましょうか。」


 WWWの店内では、様々な悪戯グッズが売られていた。
「いちばんのお勧め商品は、なんといっても『インスタント煙幕』シリーズの最新作・『ダークネス』だな。」
 店内を案内しながら、フレッドが言った。
「効果範囲は半径500メートル、持続時間は『永久』だ。煙幕を消すには、本体のスイッチをオフにするしかない。このことはつまり、これまでの使い捨て式のものとは違って、何度も使用できるということでもある。」
「フレッド先輩は、父上のお店を引き継ぐつもりですか?」 スコープは尋ねた。
「ああ。親父のもとで、WWWは既に『ゾンコ』と『ギャンボル・アンド・ジェイプス』というライバル店を買収し、ブリテン各地に支店を構えるようになっている。俺はさらに海外に進出して、『ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ』の名を世界に轟かせたいんだ。」
「大きな夢ですね。成功を祈ります。」
 スコープは、皮肉でもなんでもなしに心からそう言った。
「『ダークネス』を買いましょう。何ガリオンですか?」
「今日は初回販売だから半額の5ガリオンで売ることになってるんだが、君はいいやつだから、さらに3ガリオンに負けてあげよう。
 それにしても、俺の夢を『大きな夢』だと言ってくれたのは、君が初めてだよ。あの生意気な従妹だったら、鼻で笑うだけだったろう・・」
 「生意気な従妹」とは多分ローズのことなのだろうと、スコープは思った。 



            *



 スコープは帰宅すると、マルフォイ家が所有する梟のうちメルクリウスとガブリエルに、それぞれローズへのプレゼントとアルバスへのプレゼントを託した。スコープが2人の住所を教えると(前日ホグワーツ特急の中で教え合っていた)、2羽の梟は暗くなり始めた空の彼方に飛び去っていった。