二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.64 )
- 日時: 2020/01/18 18:10
- 名前: ウルワルス (ID: 3Mpht8EV)
ジェレイントの体が硬直し、スコープは はっと我に返った。
相変わらず、花火は消えていなかった。ノットは傷だらけになり、右腕から血を流しながら呻いていた。グリフィンドール生・スリザリン生を問わず教室に残っていた生徒のほとんどは、化け物でも見るような表情を浮かべてスコープを見ていた。
「一体何の騒ぎだ!?」
呪文学教授兼ハッフルパフ寮監のアーニー・マクミラン先生が、サウロス、マヌイルらを伴ってやって来た。薬学教室内を見渡したマクミラン先生は、まずジェレイントに杖を向けた。
「待ってください、先生!」 ローズが言った。「この闘蛇(とうだ)には、私が全身金縛り術をかけました。」
「そうか。」
マクミラン先生は「アクアメンティ・マキシマ」と唱えて杖先から大量の水を放出し、消火を始めた。
「何があったか知らないが、ノット先生は怪我をしているね。レストレンジも気絶している。
誰か校医を呼んできなさい。」
マヌイルが走って行った。
「それから、なぜ闘蛇がいるんだい?」
「スコーピウス・マルフォイが縮小呪文をかけて持ち込んだんです!」 サウロスが言った。「きっとスコーピウスがそいつにノット先生を襲わせたんだ! そうだね? ルクレティア。」
サウロスは、教室に残っていたスリザリン生の1人、ルクレティア・ゴイルに尋ねた。
「サウロスの言う通りよ、マクミラン先生。」
ゴイルは答えた。
「それに、マルフォイは闘蛇を止めようとしたヴァリーに、後ろから呪いをかけて気絶させたの。それから、闘蛇がノット先生の腕に噛みついた直後には、とっても愉快そうに大笑いしてた。あいつ、絶対狂ってるわ!」
「そうなのか? スコーピウス。」
マクミラン先生が尋ねた。スコープは弁解する気にならず、ありのままに事情を述べた。その間に校医が到着し、ヴァレンティンを蘇生させノットの傷を治療した。
「・・・この件は、私の手には負えないな。
みんな、昼食の時間まで自寮の談話室にいなさい。スコーピウス、お前もだ。」
スコープは縮小呪文をかけようとジェレイントに近づいた。
「闘蛇は置いていきなさい。」
マクミラン先生が言った。ノット以外の先生なら問答無用でジェレイントを殺したりしないはずだと思い、スコープは心配そうな顔をしたアルバス、ローズと共に、談話室に向かって歩き始めた。
「退学間違いなしだな、スコーピウス。」
マヌイル、ヴァレンティンと共に先の方を歩いていたサウロスが、にやにやしながら振り返った。
新登場人物紹介
・ルクレティア・ゴイル
グレゴリーとミリセント(旧姓ブルストロード)の娘。ヴァレンティン・レストレンジを好いている。花火の爆発後も薬学教室に留まっていたのは、ヴァレンティンも留まっていたからに他ならない。