二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜    ( No.70 )
日時: 2013/01/02 00:42
名前: ウルワルス (ID: fS.QmYjo)

 サウロスは、「2」で呪文を唱えた。呪文の閃光が命中すると、スコープの両足が勝手にクイック・ステップを踏み出した。サウロス、ヴァレンティン、マヌイルを始め、スリザリン生達が笑い声をあげた。
 一方スコープは、サウロスに対して「ナメクジげっぷの呪い」を放った。緑色の閃光が、笑っていたサウロスの胃の辺りを直撃した。サウロスは、これで2回目だったが、後方に吹っ飛んだ。
「サウロス、大丈夫!?」
 パグ犬のような顔をしたスリザリンの女子生徒、マリーゴールド・ウルクハートがサウロスのもとに駆け寄った。サウロスは彼女に答えるどころではなかった。
「ウオゥエッ!」
 サウロスの口から、大きなナメクジがぼとりと落ちた。ウルクハートは悲鳴を上げて飛びのいた。スリザリン生を除いて、皆が爆笑した。
 ルーデンベルク先生が杖を振ると、スコープの両足はクイック・ステップを踏むのをやめた。しかし、サウロスは相変わらずナメクジを吐き続けていた。
「私の指示に従わなかった罰だ、サウロス・マルフォイ。自然におさまるまで、ナメクジの発作に苦しむがいい。」
 ルーデンベルクは冷たく言った。
「分かって・・オエッ・・いるのか!」
 サウロスは言った。
「僕の父上は、この学校の・・オエッ・・理事なんだぞ! お前なんか、いつでも・・オエッ・・クビにすることができるんだ!」
「私はある1人の人物を除き、何物をも恐れない。お前の父親が私を解雇できると思うなら、言いつけるがよかろう。」
 ルーデンベルクは平然と言った。
「私が恐れるのは・・・いや、今はまだ言うまい・・・」
 その時、スコープは、ルーデンベルクが自分の方に視線を向けたように感じた。絶対気のせいだとは思うが・・



 練習が再開された。スコープは、対戦相手のサウロスが決闘できる状態ではなかったので、他の組の様子を眺めていた。

 アルバスは、すさまじい速さで武装解除術を決め、一発でヴァレンティンを戦闘不能にした。

 ローズとルクレティア・ゴイルの組は、練習になっていなかった。ゴイルは、杖を使おうともせずに素手でローズに襲い掛かろうとした。ローズが「足縛りの呪い」を使うと、豚のような声で「卑怯者! 魔法を使うなんて!」と叫んでいた。

 フランクとマヌイルの組は激しく呪文の応酬を繰り返しており、見応えがあった。2人とも父親が教師であるためか、お互いライヴァル意識を抱いているのかもしれない。







新登場人物紹介

・マリーゴールド・ウルクハート
 パラディン・ウルクハート(ハリー・ポッター6年次のスリザリン・クィディッチチームのキャプテン)とパンジー(旧姓パーキンソン)の娘。サウロス・マルフォイに気がある。