二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.77 )
- 日時: 2014/03/30 14:42
- 名前: ウルワルス (ID: BgA0tTDI)
「ようこそ我が家へ。」
笑みを浮かべたハリー・ポッター氏が、マルフォイ兄妹に言った。ポッター氏は、兄妹をテーブルに案内した。
「やあ。」
椅子に座っていたアルバスが、マルフォイ兄妹に声をかけた。
「お久しぶりですね、アルバスさん。会えて嬉しいです。」
ナターシャが微笑んで言うと、アルバスは顔を赤らめた。
他に2人の人物が着席していたが、マルフォイ兄妹が近付くと彼らは立ち上がった。1人は美しい老婦人で、兄妹の父方の祖母ナルシッサ・マルフォイに似たところがあった。もう1人は、驚くべきことに青緑色の髪をした青年で、ハンサムと言うよりは愛嬌のある顔立ちをしていた。
「あなた達が、スコーピウスにアナスタシアね。」
老婦人が言った。
「私はアンドロメダ・トンクスといいます。旧姓はブラック。あなた達のおばあ様の姉に当たるのですよ。」
マルフォイ兄妹の祖父母の館は、自邸と同じくウィルトシャーにあり、毎年夏には帰省していた。先祖代々伝わってきたその館には かつて先祖達が蒐集した古文書の文庫もあり、歴史好きなスコープにとってはお気に入りの場所の1つだった。祖父母には、純血主義的でマグルを軽蔑する一面があったが、孫のことはかわいがってくれ、スコープも優雅で貴族的な祖父母が好きだった。
しかし祖母の姉については、「例のあの人」の腹心だったというベラトリックス・レストレンジ(スコープから見ると大伯母になるが、ヴァレンティン・レストレンジにとっても大伯母に当たる* 。彼の父オーガスティンは、「あの人」に対するのと同じくらい伯母ベラトリックスを崇拝していた)のこと以外は聞いたことがなかった。
「そしてこちらは、孫息子のテッド・ルーピン。現在は闇祓い候補生*2 です。」
マダム・トンクスが、青緑色の髪をした青年を紹介した
「初めまして、スコープ、ナターシャ。テッド・ルーピンです。テディと呼んで。」
青年はマルフォイ兄妹に挨拶した。
「スコープ。君のことは、アルやジェームズからよく聞いているよ。優秀なクィディッチ選手だそうだね。」
「スコープのことは、ビクトワールからも聞いてるだろ? テディ。」
ジェームズが口を挟んだ。
ビクトワール・ウィーズリーは、ポッター兄妹やローズの従姉に当たるシルバーブロンドの美女で、昨年度でホグワーツを卒業した。7年次には、全校首席・監督生と同時にクィディッチチームのキャプテンも務めていて、スコープは同じチェイサーである彼女の指導を受けていた。現在はプロクィディッチチームのホリヘッド・ハーピーズに所属しており、早くも主力選手として活躍している。
「ビクトワール先輩をご存じなんですか?」
スコープはテディに尋ねた。
「ご存じも何も、テディとビクトワールは『できてる』んだぜ!」
ジェームズが にやっと笑みを浮かべて言った。
「妙な言い方はよせ。」
テディが苦笑いして言った。
「まあしかし、ジェームズの言う通りだよ。僕はビクトワールと付き合ってる。
ところで、さっきの祖母の発言から分かるように、僕は君達兄妹とは血縁関係にある。」
テディがマルフォイ兄妹に言った。
「僕と君達とは、ブラック家を介して又いとこの関係になるんだよ。それにしても、ブラック家の最後の末裔である僕達がよりにもよって旧ブラック邸で対面することになるとは、奇遇だと思わないかい?」
スコープは、サウロスやヴァレンティンやマヌイルとは違う「まとも」な親族が自分にいたことに、新鮮な驚きと喜びを感じた。とはいえ、このテッド・ルーピンという青年は、外見に関してはまったくまともではない。
「あの・・・」
ナターシャが遠慮がちに口を開いた。
「その髪は、染めたのですか?」
「テディには、『七変化』の能力があるの。」
ローズが言った。
「テディ。スコープとナターシャに見せてあげたら?」
「そうだね。」
テディがそう言うなり、彼の髪が青緑色から紫色に変わり、さらにピンク色へと変化した。その一方で、鼻が風船ガムのように膨らんでいった。
* >>2
*2 闇祓いになるには、卒業後3年間の訓練が必要。
ちなみにテディのホグワーツ卒業は2016年。